大谷しのぐ打率・583!高橋 計7安打、2次R進出決めた 

[ 2012年9月4日 06:00 ]

<日本・イタリア>2回無死、右中間を破る二塁打を放つ日本代表・高橋

18U世界野球選手権1次ラウンド 日本7―1イタリア

(9月3日 木洞)
 日本がイタリアに7―1で快勝。通算成績を3勝1敗とし、2次ラウンド進出を決めた。今秋ドラフト候補で「5番・左翼」で先発出場した龍谷大平安の高橋大樹外野手(3年)が2回に中越え二塁打を放って先制のホームを踏むなど、2安打2得点と打線をけん引した。高橋は先発起用された台湾戦から3試合連続複数安打で12打数7安打、打率・583で、堂々のチーム首位打者。4日の1次ラウンドB組最終戦では1位通過を懸けてチェコと戦う。

 高校通算43本塁打の打棒は、木製バットでも健在だ。先頭打者で迎えた2回。高橋の放った打球は軽々と中堅手の頭上を越え、バックスクリーン右にワンバウンドで飛び込むエンタイトルツーベース。1死後、笹川の犠飛で先制のホームを踏んだ。

 「芯だったのであそこまで飛んでくれた。今は振れているし、手応えがある」

 3回2死一塁でも左前打。今大会通算12打数7安打とし、打率は田村、大谷らをしのぐチームトップの・583だ。

 今夏の甲子園は2回戦敗退。8月下旬から木製バットでの打撃練習を開始した。だが、すぐに「こんなん無理や」と壁にぶつかった。渡韓後に同じ右打者の北條(光星学院)にアドバイスを求めた。左足のステップ幅を一足分狭くし、寝かせていたバットを立て、左手親指と右手小指を絡めてグリップを握るようにするなどフォームを修正。「それでヘッドが前に出るようになりました。この大会で、凄くいい経験をしていると思います」。大舞台で結果を残し、自信を取り戻した。

 プロ志望の大型外野手。昨秋からマークを続ける阪神・山本宣史スカウトは「打力と走力は以前から評価しているし、木製バットでもしっかり振れることが分かった」と目を細めた。

 1月に右肩、右肘を手術したが、全力投球の距離も80メートルまで回復。日本球界では希少な右の大砲候補が、異国の地で株を上げている。

 ◆高橋 大樹(たかはし・ひろき)1994年(平6)5月11日、大阪府藤井寺市生まれの18歳。小3から捕手として野球を始め、河南シニア時代の3年時には世界選手権出場。龍谷大平安では1年秋からベンチ入り。2年夏、3年夏の甲子園に出場し、通算14打数7安打1本塁打。50メートル走6秒0。遠投85メートル。1メートル81、77キロ。右投げ右打ち。

 ▽1次ラウンドの順位決定方式 各組上位3チームが2次ラウンドに進出するが、勝敗数で並んだ場合は(1)当該チーム同士の直接対決(2)得失点率(3)チーム自責点(4)チーム打率(5)コイントスの順で順位が決定する。

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2012年9月4日のニュース