「犠打の男」小谷野、2カ月ぶり決勝3号2ランも「みんなで」

[ 2012年9月2日 06:00 ]

<日・ソ>ヒーローインタビューを終えマスコットのB・Bとじゃれ合う日本ハム・小谷野

パ・リーグ 日本ハム3-1ソフトバンク

(9月1日 ヤフーD)
 首位・西武を追走するための貴重な勝ち越し弾だった。1―1の9回1死一塁。日本ハム・小谷野が6月29日の西武戦(西武ドーム)以来、約2カ月ぶりの3号2ランで接戦にケリをつけた。
【試合結果】

 「接戦を勝つというのはチームにとっても大きい。みんなで勝ち切れて良かったです」

 田中、糸井と主軸の相次ぐ故障により、この日は5番で起用された。今季はここまで先発で104試合に出場中、77試合が2番での出場。33犠打はリーグ2位の数字だ。10年には4番に座り打点王を獲得したが、今年の口癖は「打点より犠打」と「フォア・ザ・チーム」を体現している。

 ベンチでは栗山監督が感慨深げな表情を浮かべた。「ずっと(小谷野)栄一には苦労させてきた。2番を打たせてむちゃくちゃなことを言って、リズムがつかめなかったと思う」。打点王を獲得した打者が、2番で黙々と仕事を続ける姿を見てきた。それだけに小谷野が久しぶりにスポットライトを浴びたことを自らのことのように喜んだ。

 苦しいチーム状況に変わりはない。しかし若手の台頭もあり、チーム一丸となって首位・西武に1・5差で食らいつく。「今いるメンバーで離れているメンバーの分もやらないといけない」と小谷野。打率・222で本塁打は3本。それでも数字には表れない働きで、チームを支えている。

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