守備強化実った 前期最下位・大阪に躍進の予感

[ 2012年8月26日 10:00 ]

7回を6安打無失点に抑えた京都・宮原

 日本女子プロ野球リーグは25日、わかさスタジアム京都で後期の1試合を行い、京都アストドリームスと大阪ブレイビーハニーズは0-0の引き分けに終わった。

 注目された後期開幕戦はドローとなったが、大阪は大躍進の様相をうかがわせた。大阪の開幕投手となったのはW杯出場の小西美加ではなく田中碧。「開幕の先発を告げられた時は“やったー”という感じでした。実はひそかに狙ってたんですよね」と気持ちを打ち明けた。

 懸念された守備の乱れは皆無だった。前期はほぼ毎試合出ていたエラーはゼロ。3回には1死三塁のピンチを背負ったが、ボテボテの遊ゴロを森藤がホームにストライク送球でホームインを阻止。好守で失点機会を防いだ。「前期は守備の崩れで負けたのは明らかでした。この休止期間の2カ月は守備力アップにほとんど時間を掛けてきました」と田中は笑顔で話した。

 自身も走り込みによる下半身の強化、何度となく繰り返したシャドーピッチングによってフォームをしっかりと固めた。チームは内野手と外野手との連携も深め、守備範囲を大きく広げた。

 好投した開幕投手は「すべては自信だと思いますね。弱気にならず、腕を振ることが出来ました。勝ちがつかなかったのは悔しいですけど、ゼロに抑えたのは私にもチームにも大きいですね」と勝ちに等しい引き分けに満足げだった。

 打線こそ、2度作った満塁のチャンスを生かせなかったが、京都のエース宮原を攻め立てた部分では組織としての進歩が見られた。前期シーズンとはひと味もふた味も違う大阪。最下位から一気に逆転優勝も夢ではなさそうだ。

 <京都・川端 凱旋即1本出た>ワールドカップで打率.458と日本人最高打率を記録した川端友紀(京都)が、後期開幕戦の第1打席で早くも初ヒット。右翼線へのポテンヒットとなったが、自慢の俊足を生かして、二塁打にした。「W杯では重圧の中、結果が残せたので自信にはなりました。ただ、きょうはタイミングが合ってなかったですね」と京都の4番は自分に厳しかった。完全優勝を目指し、ジャパンから京都へしっかりと頭を切り替えていた。

続きを表示

この記事のフォト

2012年8月26日のニュース