おかわり20号2ラン!5日ぶり首位奪回、とどめ弾 (1/2ページ)

[ 2012年8月26日 06:00 ]

<オ・西>8回2死一塁、左越え2ランを放ちナインに迎えられる西武・中村

パ・リーグ 西武10-5オリックス

(8月25日 京セラD)
 西武が25日、オリックスに大勝し、3連勝で5日ぶりに首位に返り咲いた。3回までに8点を奪うと、中村剛也内野手(29)が8回にとどめの2ラン。5年連続で20本塁打を記録すると同時に、本塁打王争いでもオリックス・李大浩(イ・デホ)内野手(30)に並んだ。2年連続4度目のキングへ、そしてチームの4年ぶりV奪回へ、本塁打も首位も何度でも「おかわり」する。

 とどめを刺したのは、やはりこの男だった。7回終了後、電光掲示板に他球場の結果が映し出されると、西武ファンが陣取る左翼席が沸いた。「楽天2―1日本ハム」。直後の8回2死二塁、中村が左翼席中段に20号2ラン。本塁打王争いのライバルである李大浩の目の前で並んだ。

 「20号?それがどうしたの。打てて良かったけど、次はもっと良い場面で打ちたい」

 最大5本差をつけられていた李大浩に再び追い付き、5年連続での20本塁打到達。ただ、昨季に48本塁打を放ち、今季は日本記録の55本塁打超えを本気で目指していた中村にとっては、遅すぎたぐらいだ。前半戦終盤から痛めている左膝は今も万全ではない。14日のオリックス戦(ほっと神戸)から「4番・一塁」で先発復帰したが、毎試合テーピングを施し、治療も受けながらの出場が続く。生まれつき関節が緩いため、スイングすると左膝が「揺れるような感覚」だという。「壁」をつくって粘り、下半身からスピンをかけるようなフォームだけに膝への負担は大きい。

 それでも、やらなければいけない理由がある。01年ドラフト同期入団の栗山が死球を受けて左腕を骨折。優勝争いの佳境で戦列を離れた。「クリが故障してから、やらなあかんという気持ちが空回りしてたけど、今はね」。盟友の分までチームの勝利に貢献しようと膝の痛みにも耐えて戦っている。

 チームは3連勝、貯金を今季最多の9として首位に再浮上した。一時は首位と11ゲームも離されながら、19日に今季初めて首位に立ったが、その後に2連敗。今回は勢いを増すか。渡辺監督は「一気に突き放すことはないと思う。上がったり、下がったりはあるけど、何とか(首位争いに)食らいついていきたい」と冷静だったが、中村は「チームはいい方向に向かっている」と確かな手応えを口にした。シーズンは残り37試合。獅子の逆襲はこれからが本番だ。

続きを表示

2012年8月26日のニュース