館山 1―0自身初完封!サイド転向の恩師・松岡氏のおかげ

[ 2012年8月26日 06:00 ]

<中・ヤ>完封で8勝目を挙げたヤクルト・館山

セ・リーグ ヤクルト1―0中日

(8月25日 ナゴヤD)
 チームの危機を救う快投だった。ハイライトは、この日初めて三塁を踏ませた8回2死三塁。リードはわずか1点。ヤクルト・館山は和田を直球とカットボールでフルカウントに追い込み、最後はフォークで空振り三振に仕留めた。

 「前半戦に気を使ってもらったので、その分も腕を振っていった。きょうは指に球も掛かっていた」

 20試合目の登板で今季初完投初完封。1―0での完封勝利は、プロ10年目で初めてだ。昨年11月に血行障害で右腕を手術し、シーズン前半は首脳陣の配慮で完投ペースでも降板していた。だからこそ、この日121球を投げきった館山は安どの表情を浮かべた。

 負けるわけにはいかなかった。「グレートセントラル」と銘打ったセ6球団の合同イベントで、各球団が思い出の優勝年の復刻ユニホームを着用。館山が袖を通したのは、チームがリーグ初制覇した78年当時のユニホームだった。同年にエースとして君臨していたのが松岡弘。館山が入団した03年に2軍投手コーチを務めていたのも松岡氏だった。入団前年の日大4年時に右肩の手術をするなど、ずっと右肩痛に苦しんできた館山に上手からサイドスローに転向することを勧めたのが松岡氏だった。それだけに、「松岡さんが優勝したときのユニホームでこうやって勝てたことは感慨深い。松岡さんがいなかったら今の自分はない」と巡り合わせに感謝するように話した。

 11日の巨人戦(東京ドーム)から目下19イニング連続無失点中。前回登板同様にチームの連敗を止め、1週間ぶりの白星をもたらした右腕は「借金は一度に返せないから目の前の試合に勝っていく。一つでも多く勝ってクライマックスシリーズに出たい」。そう、諦めるにはまだ早い。

 ▼ヤクルト・小川監督 本当に館山に尽きる。(今は)1―0でしか勝てない。

 ▽78年の松岡 入団11年目を迎えた同年はエースとしてチーム最多の16勝をマーク。優勝の懸かった10月4日の中日戦では、シーズン4度目の完封勝利で、胴上げ投手の栄誉をつかんだ。9月1日の阪神戦から優勝決定までは、実に7連勝。創設29年目での初優勝へとチームを導いた。阪急との日本シリーズでも4試合で2勝2Sと先発、抑えにフル回転。3勝3敗で迎えた第7戦では阪急打線を完封し、日本一の立役者になった。シリーズ最優秀投手に選ばれ、オフには自身初の沢村賞にも輝いた。

 ≪1―0完封はプロ入り初≫館山(ヤ)が6安打完封で今季8勝目。自身完封勝利は昨季10月18日阪神戦以来通算11度目。1―0完封はプロ入り初めてだ。今月は9日DeNA戦でもロマンが1―0完封勝利。ヤクルトで月間2度の完投による1―0完封は82年8月に尾花が4日阪神戦、8日広島戦で記録して以来。2投手でとなると73年7月に4日大洋戦で松岡弘、8日阪神戦で安田がそれぞれマークして以来39年ぶり。

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2012年8月26日のニュース