中田が決めた!リーグトップ11度目V打&16号2ラン

[ 2012年8月25日 06:00 ]

<楽・日>1回2死三塁、日本ハム・中田が適時左前打を放つ

パ・リーグ 日本ハム5-1楽天

(8月24日 Kスタ宮城)
 これぞ4番の仕事だ。先制打にダメ押し弾など3安打。自らのバットで首位を守った日本ハム・中田は誇らしげに胸を張った。

 「1点でも多く取ってやろうと積極的に打ちにいった。取りに来る甘い球をしばいたろうって思っていた」。初回2死三塁。欲しいのは先制点。大振りせずコンパクトに137キロを左前に運んだ。6回は詰まりながら左翼フェンス直撃の二塁打。そしてリードを2点に広げた8回は2死一塁で16号2ラン。「インパクトだけを考えた」と振り回すことなく、打球は左翼席中段に突き刺さった。

 コンパクトとインパクト。この2つの言葉が今の中田の打撃を支えている。試合前の打撃練習でも、構えたトップの位置から最短距離でバットを出してボールを捉える。もともと人並み以上のスイングスピードはある。ギリギリまで引きつけても押し込まれることは少ない。大振りしなければ球の見極めも可能となり、前半戦は目立っていた悪球に手を出すことがなくなった。

 球宴明けの26試合は、97打数33安打で打率・340、6本塁打、15打点。文句なしに主砲の仕事を果たしている。6回は三塁走者として、捕手が後逸したのを見て本塁突入。際どいタイミングでアウトにはなったが「隙を突いて1点でも多く取りにいく姿というのを見れば、投手も何とか抑えてやろうと思うもの」。チーム全体の士気を高めるプレーを走攻守において考える余裕が今の中田にはある。勝利打点11はリーグトップ。開幕から4番で起用し続けてきた栗山監督も「翔が4番らしくなってきた」と信頼を口にする。

 母校・大阪桐蔭は春夏甲子園連覇を達成。この夏を盛り上げた。残り34試合。ここからは中田がプロ野球を盛り上げる。

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