島内 明大魂のV打 先輩・星野監督「褒めてやりたい」

[ 2012年8月23日 06:00 ]

<楽・ロ>2回2死一、三塁、松井の右中間二塁打で楽天の一走・島内が俊足を飛ばして生還

パ・リーグ 楽天7-3ロッテ

(8月22日 Kスタ宮城)
 星野監督にようやく恩返しができた。楽天ドラフト6位の島内が2安打3打点でチームの連敗を4で止める大活躍。「自分のミスで負けた試合もあったので何とか打ちたかったです」とはにかんだ。

 この日1軍に昇格し、「9番・中堅」でプロ初先発。2回2死一、三塁で迎えたプロ初打席で先制の右前適時打を放ち、初安打だけではなく、初打点も記録した。2点リードの8回にも勝利を決定付ける2点二塁打。「1軍で役割を果たして生き残れる選手になりたいです」と目を輝かせた。

 50メートル5秒9の俊足を買われ、新人で唯一開幕1軍入り。だがアピールポイントであったはずの走塁面でミスを連発して4月上旬には早々と2軍に落ちた。その後も1軍と2軍を行ったり来たり。7月18日のロッテ戦(QVCマリン)では終盤の勝負どころでまたも走塁ミスを犯し、明大の大先輩である星野監督から「明治大学出身として恥ずかしい」と嘆かれた。

 再び2軍に落ちた7月中旬以降は走塁と守備はもちろん、課題の内角球への対応力を上げるためにバットを振り込んだ。2回の先制打は内寄りの直球をフルスイング。その成果は出た。星野監督は「入団してから初めてチームに貢献した。走塁で失敗ばかりして恥ずかしかったけど、きょうは褒めてやりたい」と目を細めた。島内の次なる目標は好走塁で貢献すること。大きな自信を手にした22歳は「消極的なプレーはミスにつながる。積極的にやりたい」と誓った。

 ◆島内 宏明(しまうち・ひろあき)1990年(平2)2月2日、石川県生まれの22歳。星稜では主将を務め、3年夏に甲子園出場。明大では野村(広島)とともにチームを支え、4年秋にリーグ制覇と明治神宮大会優勝に貢献。11年ドラフト6位で楽天に入団。新人で唯一、開幕1軍入りを果たした。1メートル80、76キロ。左投げ左打ち。

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2012年8月23日のニュース