クレメンス 50歳で現役復帰!独立リーグと契約

[ 2012年8月22日 06:00 ]

独立リーグでの現役復帰を発表したクレメンス

 メジャー通算354勝を誇るロジャー・クレメンス投手(50)が現役復帰した。米独立リーグ、アトランティック・リーグのシュガーランドが20日(日本時間21日)、契約を結んだと発表。既に練習にも参加しており、代理人によると最速87マイル(約140キロ)をマークしたという。21日(同22日)に会見を行い、25日(同26日)に先発でデビューする予定。メジャー復帰も視野に入れているとみられる。

 「ロケット」がマウンドに帰ってくる。代理人のランディ・ヘンドリックス氏は複数の米メディアに「まずは土曜日(25日)の登板を見てから。一回きりかもしれないし、良かったら次もあるかもしれない」と話した。

 ヤンキースに所属した07年以来の電撃復帰。当時45歳ながら18試合で6勝をマークしたが、同年12月に大リーグの薬物使用実態を調査した「ミッチェル・リポート」で薬物使用を指摘され、現役を引退した形となっていた。10年には薬物使用について虚偽の証言をしたとして、偽証罪などで起訴された。しかし、今年6月に無罪評決が下ったことで、現役復帰に向けて練習を開始していた。

 クレメンスはこの日、投球練習を行い、同代理人によると「最速は87マイル(約140キロ)で4つの全球種ともに切れがあった」という。今回の復帰については、さまざまな見方がある。「引退」から5年が経過したクレメンスは今オフが殿堂入り投票の有資格1年目。しかし、仮に今季1試合でもメジャーのマウンドに立てば、資格対象1年目が5年間先送りになり、薬物問題への関心が薄まることで、現状では厳しいとされる殿堂入りの可能性が出てくるとの思惑だ。

 練習には古巣・アストロズのスカウト部長も視察に訪れた。ジム・クレイン・オーナーは地元紙に獲得を否定したが、チームは30球団最低勝率の最下位に沈んでおり、人気と話題性を考えれば、触手を伸ばしても不思議ではない。まずは21日の会見に注目が集まる。

 ▽アトランティック・リーグ 米独立リーグの一つで、98年に東海岸の都市を本拠地とする6チームで創設。00年に8チーム制に拡大。現在、北米にある8つの独立リーグでも屈指のレベルと人気を誇る。レベルはマイナーの3Aと2Aの中間といわれている。過去には09年にマック鈴木、10年に元横浜の仁志敏久が所属。現在もレイズ、エンゼルスで通算66勝を挙げたスコット・カズミアーがシュガーランドに所属するなど、大リーグ経験者が多く在籍している。

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2012年8月22日のニュース