あるぞ「20本塁打20補殺」 白星を呼び込む中田のレーザービーム

[ 2012年8月20日 08:33 ]

強肩でもチームの勝利に貢献する中田

 豪快な一発だけではない。中田翔外野手(23)は今季送球で走者を刺した補殺数が両リーグ最多の15度。持ち前の強肩で再三、チームのピンチを救っている。守備面で進境を見せる中田の外野補殺を調べてみた。

 甲子園も佳境に入っているが、中田は大阪桐蔭の1年夏から甲子園のマウンドを経験。直球は最速で146キロを計測しており、地肩の強さは実証済みだ。プロ入り後も昨季は外野手でリーグ最多の11補殺。今季はすでに15補殺を記録し、続く糸井(日)の8補殺を大きく引き離している。パで2年連続最多補殺は80、81年タイロン(西、南海)、82、83年簑田(阪急)、88、89年平野(西)と3人だけ。中田が今季も1位ならリーグ4人目、球団では初めてになる。

 今季中田の補殺を見ると、内容の濃さが目につく。同点もしくはリードを許す得点を、本塁への送球で阻んだのが5度。また中継の野手を挟まない直接送球による補殺が11度もある。結果、今季中田が補殺を記録した試合にチームは7勝3敗3分けと勝ち越し。5月30日ヤクルト戦からは3分けを挟み7連勝と守備面での貢献度は高い。

 現在打率はリーグ26位の・2213と低迷しているものの、10V打はリーグ最多タイ。本塁打14本は同4位と勝負強さとパワーは健在だ。過去に外野手シーズン20補殺は89年平野(西=21補殺)まで9人いる。この中で本塁打の最も多かったのは81年タイロン(南海)の18本。中田がプロ野球初となる「20本塁打、20補殺」を達成できるか楽しみだ。

続きを表示

2012年8月20日のニュース