小久保「行け!」に後継者・柳田 初サヨナラ弾で一発回答

[ 2012年8月17日 06:00 ]

<ソ・ロ>10回無死、右越えにサヨナラ弾を放ったソフトバンク・柳田は思わずガッツポーズ

パ・リーグ ソフトバンク3-2ロッテ

(8月16日 ヤフーD)
 打席に向かうソフトバンク・柳田の背中に声が飛んだ。「行け!」。すぐ、小久保だと気づいた。延長10回無死。内角寄りの高め143キロを叩いた柳田の打球は右翼席へ吸い込まれた。2試合連続の3号ソロは、プロ入り初、人生初のサヨナラ弾だった。

 「打った瞬間、“来た”と思った。サヨナラホームランを打てるなんて本当、野球をやってきてよかった」。14日の試合後に引退表明した小久保の後継者候補は連夜のお立ち台でそう叫んだ。

 三振か本塁打。そんなフルスイングが持ち味だが、この夜は「読み」が光った。2回1死で外角125キロスライダーを左中間二塁打。前日、左翼席へ運んだ2号ソロも外角球だった。「1打席目で外角を打った。あとは内角しか来ない」。4回1死一塁では内角低めのスライダーに空振り三振に倒れたが、最後に仕留めた。それだけ展開を読める余裕も出てきた。

 「統一球世代」の飛ばし屋だ。長距離砲たちが苦しんだ昨年の統一球導入。だが、プロ1年目だった柳田は「以前のボールはどんなのか分からないし、統一球を気にしたことはありません」と胸を張る。ロッカールームには同じ左打者のメジャーの長距離砲、オルティス(レッドソックス)と歴代3位の567本塁打の門田博光氏の連続写真を貼り付け、研究を欠かさない。

 「久しぶりに興奮した。スカッとした」と868本塁打の王貞治会長が言えば、437本塁打の秋山監督も「完璧だった。結果は自信になるよ」と喜んだ。チームは5割復帰で首位・日本ハムとは3・5ゲーム差。「技術はないので、思い切りバットを振ることだけ考えます」。ヒーローは恥ずかしそうに笑った。

 ◆柳田 悠岐(やなぎた・ゆうき)1988年(昭63)10月9日、広島県生まれの23歳。大塚小3年から西風五月が丘少年野球クラブで野球を始める。広島商2年秋に中国大会出場。広島経大では1年秋から主力でベストナイン6度、首位打者4度。10年ドラフト2位でソフトバンク入団。1年目の昨年は13本塁打でウエスタン・リーグの本塁王。尊敬する選手は阪神・金本。父のいとこは元近鉄投手の柳田豊氏。1メートル87、89キロ、右投げ左打ち。

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