河内8年ぶり白星 「投げる姿を見るのが夢」の妻に贈る

[ 2012年8月17日 06:00 ]

<広・ヤ>野村監督(右)から祝福されウイニングボールを手にバンザイする広島・河内

セ・リーグ 広島4-2ヤクルト

(8月16日 マツダ)
 涙は悔しい時に何度も何度も流してきた。だから、うれしい時は自然と笑顔でいられた。お立ち台に上がった広島・河内は、感謝の言葉を並べた。

 「リハビリ中はいろいろな方に支えてもらった。5年間仕事をせずに休んでいた。4年間も育成契約を結んでくれた球団にも感謝したい」

 1―2と勝ち越された直後の7回2死一塁で登板。川端を3球三振に仕留めると8回も3者凡退に抑えた。その裏、野村監督から「河内に勝たせてやれよ!」とのゲキが飛ぶ。すると、打線が奮起して逆転。04年9月4日の中日戦(広島市民)以来、2903日ぶりの勝利が転がり込んだ。

 国学院久我山時代は甲子園出場こそなかったが、99年ドラフトで3球団が競合した逸材。1年目にプロ初勝利を挙げるなど、将来のエースと期待されたが、伸び悩んだ。08年5月には左肩関節唇と腱板部の修復手術を受け、09年オフに戦力外。背番号は「124」だった2度の育成契約を経て、今年5月16日に支配下選手登録された。

 09年4月にまどか夫人と結婚。「投げる姿を見るのが私の夢」という言葉を胸に、超音波治療など長く苦しいリハビリを続けてきた。ウイニングボールは「嫁に渡したい」と、この時ばかりは目は少し潤みかけていた。

 「こんなに大勢のカープファンの前で勝ちがつくとは、言葉に表せないくらい最高です」。痛みのない位置を探し続け、横に下がった腕からはもう入団時のような150キロを超す速球は投げられない。それでもどん底からはい上がった背番号24がチームに再び貯金1をもたらした。

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