引退表明の小久保 代打で中前打「忘れられない打席」

[ 2012年8月16日 06:00 ]

<ソ・ロ>8回1死、代打のソフトバンク・小久保は中前打を放つ

パ・リーグ ソフトバンク7-0ロッテ

(8月15日 ヤフーD)
 万雷の拍手が湧き起こる。8回1死。「代打小久保」のアナウンスに、ソフトバンク・ファンはスタンディングオベーションで迎えた。11日の楽天戦(ヤフードーム)以来、3試合ぶりの打席は快音を発して中前へ。

 「あれだけの声援をもらってうれしかった」。通算2020本目の安打で応えた小久保はうれしそうに笑った。衝撃の引退会見から一夜。「気持ちの変化はないよ。決めた時からすっきりしているから」。プロ19年生はただ一球に集中した。秋山監督も「あのへんの集中力は凄いよ」と称賛を惜しまなかった。

 2回には23歳の柳田が左打席から左翼席へ先制2ラン。「僕と信彦(松中)の後で、間違いなくクリーンアップを打てる存在。順調に伸びてほしい」。プロ通算2号ながら後継者の一発を自分のことのように喜んだ。

 特別な一戦を終え、混戦パ・リーグの戦いに挑む。「個人的なことで迷惑を掛けている意識があったけど、いい形で勝ちにつながったのが救い。今年は忘れられない打席がいっぱいあるね」。小久保は最高のエンディングを信じ、バットに思いを込める。

続きを表示

2012年8月16日のニュース