日本ハム7人完封 ブルペン投球なしの矢貫 2年ぶり白星

[ 2012年8月16日 06:00 ]

<楽・日>急きょマウンドに上がった日本ハム2番手の矢貫は帽子を飛ばして熱投

パ・リーグ 日本ハム2-0楽天

(8月15日 Kスタ宮城)
 急きょ訪れた出番も、慌てず騒がず。日本ハム・矢貫の心はむしろ燃えていた。初回、2点を先制した直後に、先発の八木が1死から銀次の頭部に死球を当て、わずか8球で危険球退場。ブルペンでまだ1球も投球練習を行っていなかった矢貫は、キャッチボールだけ済ませてマウンドへ向かった。

 「試合が壊れないように投げようと。向かっていく気持ちを忘れずに、強い気持ちを持って投げました」。最初の打者の枡田にこそ遊撃内野安打を許したが、2回2/3を1安打無失点。投球時に勢い余って帽子を飛ばすほどの迫力で、楽天打線を封じ込めた。プロ4年目。力投の後には、2年ぶりの白星が待っていた。

 高校時代を過ごした仙台。この日は母校の仙台育英が甲子園で2回戦を突破した。「後輩の勝利をかみしめながら、負けないようにと思った」。仙台育英時代はベンチ入りできず、公式戦登板はなかった。3年時のセンバツでは準優勝したが、矢貫はアルプススタンドで太鼓を叩く担当だった。Kスタ宮城はプロに入って初めて投げた球場で「高校の時に投げられなかった舞台で投げられてよかった」と喜んだ。

 他の救援陣も続いた。新人の森内が2イニングを完全に抑えれば、4番手のモルケンも無失点。この日、史上4人目となる新人から5年連続50試合登板の記録を打ち立てた宮西が続いた。「1年目は50試合が目標だったけど、今は当たり前」と頼もしい左腕がつないだバトンは増井、守護神・武田久と渡って今季12度目の完封勝利を完成させた。

 「矢貫が頑張っていたのも大きかったし、うちがここまで(首位で)きているのは中継ぎ陣の頑張りがあるから」と栗山監督。緊急事態を救った7人の投手リレーは、まさに首位にふさわしい戦いぶりだった。試合後にあふれんばかりの笑顔でハイタッチするナインの表情が、チーム力の大きさを物語っていた。

 ▼日本ハム・八木(8球で危険球退場)矢貫に申し訳ない。肩をつくっていなかったのに緊急登板してくれて、感謝しかない。あそこで抑えてくれたので、だいぶ救われました。

 ▼日本ハム・森内(3番手で4回からの2イニングを無安打無失点)流れを切りたくなかったし、いつも通り投げられればなと思った。こういうこともあるんだと勉強になった。

 ▼日本ハム・武田久(7番手で9回の1イニングを3者凡退)みんな投げるだろうと思ったので、自分のところをしっかりやろうと思っていた。僕は2点リードがあったので、走者をためないようにいきました。

 ≪7人リレーは最多人数≫日本ハムは先発・八木が初回1死で危険球退場も、矢貫以下6人の投手で完封リレー。先発投手が危険球退場しながら継投で完封勝利を収めたのは、08年5月23日に同じ日本ハムが中日戦で多田野(退場)―坂元―建山―宮西―武田久の5人で達成して以来、延べ5チーム目。1チーム2度は日本ハムが初めてだ。また、7人のリレーは前記日本ハムを抜く最多人数になった。

 ≪史上4人目≫宮西は今季50試合目の登板。プロ1年目から5年連続で50試合以上の登板は13年連続の岩瀬(中=継続中)、9年の秋山登(大洋)、5年の藤田宗一(ロ)に次ぎ史上4人目。

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