巨人 空回りドロー…スクイズ失敗、藤村&鈴木が盗塁死

[ 2012年8月8日 06:00 ]

<巨・神>9回無死一塁、打者・高橋由のとき、二盗を失敗する鈴木尚。右は阪神・鳥谷

セ・リーグ 巨人1-1阪神

(8月7日 東京D)
 あぁ、空回り…。巨人は7日、阪神と延長10回を戦った末、1―1で今季11度目の引き分けに終わった。原辰徳監督(54)は終盤の7回以降に1点を奪いにいく積極采配を試みたが、セーフティースクイズ失敗に2度の盗塁死など拙攻の連続。借金15に沈む「手負いの虎」を最後まで仕留めきれなかった。

 1点リードの7回、阪神が2番手で筒井を送り込むと、先頭・古城の場面で指揮官は動いた。スタンリッジに11打数無安打で今季初めて先発を外した長野を代打に。その長野の中越え二塁打をきっかけにつくった1死三塁が生かせなかった。

 (1)谷のセーフティースクイズ失敗 1ボール1ストライクの平行カウントからバントの構えも阪神バッテリーがウエストしボール。続く4球目に再挑戦もファウル。

 (2)谷の三ゴロで長野が三本間の挟殺プレーでアウト 強攻策に切り替えたが、指示がなければストップできた三塁正面のゴロが「ゴロゴー」の指示で裏目に。

 (3)続く2死一塁。一塁走者の代走・藤村がけん制に誘われアウト(記録は盗塁死) 同点の9回無死一塁の場面でも代走・鈴木が二盗に失敗した。鈴木は今季11度目で初の失敗。終盤で勝負をかけた原監督だったが、その積極采配はことごとく空回りした。「藤村と鈴木は反省しないといけない。谷も結果的によくなかった」。岡崎ヘッドコーチが言うように勝負どころでの仕掛けが失敗すれば勝ちきれない。

 今季11度目の引き分けに終わったが、貯金25で首位を独走する原巨人にとっては痛くもかゆくもない。しかしCS、日本シリーズの短期決戦まで見越せば1点を奪う攻撃の成否は重い。「チャンスで谷にというところだったね。まあ相手が上回ったということでしょう」。原監督は最後まで歯切れが悪いままだった。

 ▼巨人・谷(09年5月4日の阪神戦以来、3年ぶりの1番で先発出場)何とか塁に出ようと考えていたが、(7回1死)三塁のシーンで(走者を)還せないようじゃね。

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2012年8月8日のニュース