迎 能見討ち3打点!スキなし07年ウエスタン三冠王 

[ 2012年8月6日 06:00 ]

<広・神>4回2死一、二塁、広島・迎は適時二塁打を放ち一塁を回る

セ・リーグ 広島7-0阪神

(8月5日 マツダ)
 試合の流れを自軍へと力強く引き寄せた。3連勝、そして4月20日以来の貯金2をチームにもたらしたのは広島・迎だ。「すごく集中して打席に入れた。理想の打撃ができました」。1点リードの4回2死一、二塁、能見の外角高め146キロ直球を強振。打球は深々と右中間を破る2点適時二塁打となった。6回にも4点目となる左前適時打。苦労人の3打点が勝利の最大要因だった。

 高い身体能力を武器に07年にはウエスタンで三冠王を獲得するなど、未来を嘱望された大型外野手。しかし故障禍が迎を苦しめ続けてきた。「これまでいいシーズンを送れたことが少ない。だから無駄な凡ミスやケガ。極力、自分にスキを作りたくない」。だからこそ活躍しても、試合終了まで決して笑顔は見せない。この日もそうだった。

 グラウンド内での集中力、そしてオン・オフの切り替えが好調維持の要因だ。球宴休みを利用して山口・湯田温泉へと旅行。昨年6月に次男・祥太朗くんが誕生してからは初の家族旅行だった。「いつも嫁さんには苦労をかけているので、少しノンビリさせてあげかった」。家族への思いを力に変えている。

 左腕・能見に対して右打者のみの打線を組んだ野村監督は期待に応えた迎に「モチベーションも高く、いいところで打ってくれた」と最大限の賛辞を送った。苦労を重ねてたどり着いた晴れ舞台。13年目の実力者が遅咲きの花を咲かす。

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2012年8月6日のニュース