代表エース 緩急自在に3回無失点、W杯へ準備整った

[ 2012年8月6日 10:00 ]

試合後にはW杯出場メンバー壮行セレモニーが行われた

日本女子プロ野球オールスター 西軍5-0東軍

(8月4日 ほっともっとフィールド神戸)
 日本女子プロ野球リーグは4日、ほっともっとフィールド神戸で花火ナイターオールスターゲームを行い、西軍が5-0で東軍を下し、対戦成績を1勝1敗とした。

 日本代表のエースがきっちりとW杯に照準を合わせてきた。プロ側から選出された日本代表メンバー5人の壮行試合となった花火ナイターオールスターゲーム2戦目。西軍の先発を託された小西美加(大阪)は、緩急を自在に操りながら3回を1安打無失点に抑えた。

 「球宴とあってお互い成長した姿を見せたかったですね。でも、海外の選手を意識しながら投げていました。低めのチェンジアップには、手を出してもらえなくても狙ったところには投げられたので合格です」。

 プロのエースとして、日本代表のエースとして出発前にその力を証明しておきたかった。7月22日に行われた日本代表候補最終合宿では、1回に6失点と大乱調。周囲から心配されたが、生命線のチェンジアップを封印するなど、小西なりの試みがあっての結果だった。「今、試しておけば、カナダに渡ってから大丈夫なんです」の言葉通り、この日はそのチェンジアップを多投。打ち気にはやる外国人を想定して、2三振を奪った。

 この1カ月、長期連戦に備えてスタミナ作りを入念に行った。気温の高い時間に走り込みを増やし、心身ともに鍛え抜いた。「もう疲労困ぱいです。疲れは飛行機の中でぐっすり寝て取ります」。代表選手は5日から3日間のW杯直前合宿を経て、決戦の地カナダへと向かう。15時間のフライトが唯一の休息の場となりそうだ。3連覇を狙う日本の戦いは8月10日(日本時間11日)より始まる。満身創痍で大会を迎える日本のエースは必ず結果を残すはずだ。

 日本代表の1番打者を任される三浦伊織(京都)が3安打猛打賞と大復活した。2回に右前打、4回には右翼線を痛烈なライナーで破る二塁打を放った。「完全につかみましたね。もう以前の自分に戻りました」。テークバックの瞬間に巻き込み過ぎる癖が治らず、引っかけてしまうことが多かった。幾度とない佐々木監督との打ち込みを経て、なんとか自分の本来の姿を取り戻した。「今日はファウルが多かったんですが、安打の一打ですべてが修正出来ました」。感覚が合った第4打席にも左中間への二塁打。三浦の持ち味である積極打法が復活し、自身初のW杯に向けて準備はすべて整った。

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2012年8月6日のニュース