選手会長・相川“宮本のために”決勝3ラン

[ 2012年8月4日 06:00 ]

<ヤ・中>4回1死一、二塁で3ランを放ちナインと笑顔でハイタッチするヤクルト・相川

プロ野球 セ・リーグ ヤクルト9-2中日

(8月3日 神宮)
 打った瞬間に分かる一発に、花火をしのぐ大歓声が上がった。ヤクルト・相川が同点の4回1死一、二塁でネルソンから決勝の1号左中間3ラン。2回の打席は4球全て直球で一邪飛に仕留められたが、この打席は初球の147キロの直球を振り抜き「変化球でストライクが入ってないし、直球なら空振りでもいいと思って振った。抜けるかなとは思ったけど入ってくれた」と笑った。

 精神的支柱の宮本が右肋軟骨骨折で抹消された翌日の7月30日、相川は電話を入れた。「先輩が帰ってくるまで今以上の位置でいられるように頑張ります」。バレンティンも右臀部(でんぶ)肉離れで離脱し、3連敗を喫したが気持ちは折れなかった。ロマン、赤川と2試合連続完投勝利を呼び込む好リード。5回終了後に神宮の夜空に打ち上がった花火を両軍の選手がベンチ前で見上げる中、ただ1人守備位置について土をならしていたのも試合に集中していた表れだった。

 2連勝で借金を1に減らした。「宮本さんの存在感、バレの恐怖心は誰も補えない。全員で戦って貯金を一つでも増やしたい」。選手会長がナインの思いを代弁した。逆襲はこれからだ。

 ▼ヤクルト・森岡(3試合連続のマルチ安打)一日一日が勝負。宮本さんみたいなプレーはできないけど、自分のできることをしたい。

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2012年8月4日のニュース