投げて打って!内海10勝!3年連続6度目2ケタ勝利

[ 2012年8月4日 06:00 ]

<D・巨>6回2死二、三塁、左適時打を放つ巨人・内海

プロ野球 セ・リーグ 巨人4-1DeNA

(8月3日 横浜)
 巨人の内海哲也投手(30)は3日、DeNA戦に先発し、7回途中1失点の好投。打っても2打点を挙げる活躍で、10勝目を挙げるとともに、自身通算6度目の2桁勝利を達成した。巨人の左腕投手としては主に1940年代に活躍し、通算11度の2桁勝利を挙げた中尾碩志に次ぐ単独2位となった。負ければ4月20~22日のヤクルト戦以来の3連敗だったが、エースがしっかりと連敗を止めた。

 打者・内海も粘りが身上だった。1点リードの6回2死二、三塁。1ボール2ストライクからが見せ場だ。4球目。152キロの直球に食らいついてファウル。続く外角低めの直球は冷静に見極め、ボールを選んだ。さらに2球ファウルで粘った後の8球目。145キロ内角直球を左前に運び、今季2安打目で初打点。勝利をグッとたぐり寄せる2点となった。

 「たまたまですけど、うれしい。打てば点が入るのは分かっていた。(粘りは)何とかしたいという気持ちだった」

 先制点も内海が起点となった。5回。先頭でじっくりと球を見極め四球で出塁。松本哲の左犠飛で先制のホームを踏んだ。使用するバットは契約を結ぶアディダス社製。一般的に投手はバットにそれほどのこだわりは見せないが、内海は開幕から1本のバットを大切に使い続けている。一方で打撃用の革手袋は後半戦からチームカラーのオレンジを基調としたものに変更。愛着の詰まったバットを、気分一新した革手袋で握り快音を響かせた。

 本業でも持ち前の粘りを発揮した。2、4回と二塁に走者を背負っても得点は許さなかった。「ランナーを出しても粘って抑えるのが持ち味。それができた」。6回も先頭の内村に右前打されたが、続くクリーンアップを完璧に封じた。7月4日のDeNA戦で5回途中4失点KOを喫したマウンドで「きょうは絶対に勝つんだと強い気持ちでした」とリベンジを果たした。

 原監督は「投球もさることながら、あの2点は非常に大きかった」と内海の投打にわたる活躍を評価した。これで3年連続6度目の2桁勝利。巨人の左腕で6度の2桁勝利は、11度の中尾碩志以来、2人目。右腕を合わせても11位タイの数字だ。抜群の安定感で、内海は巨人の名だたる先輩たちの背中を追っている。

 ▼巨人・岡崎ヘッドコーチ(内海の2点左前適時打について)試合の中でも大きかったが、追い込まれてから何とかしようというあの姿勢は打線にもヒントになる。

 ▼巨人・鈴木(9回に今季初安打、2年ぶり打点となる中前適時打)これでぐっすり眠れる。

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