西武の逆襲!7月勝率・706 5連勝で首位に1・5差

[ 2012年7月31日 06:00 ]

<西・オ>7回2死一、二塁、西武・秋山は右越えに3ランを放ち、ベンチで祝福を受ける

パ・リーグ 西武6―2オリックス

(7月30日 西武D)
 獅子の大逆襲だ。西武は30日、オリックス戦に快勝。球宴後は1分けを挟んで今季初の5連勝を飾った。6月6日には首位・ロッテに最大11ゲーム差をつけられながら、ついに1・5差まで肉薄。7月に入って驚異の勝率・706。真夏の猛追で、ロッテの背中がはっきり見えてきた。

 勢いが止まらない。球宴後、負け知らずで今季初の5連勝を飾った渡辺監督は「今はチーム状態がいい。投打のバランスが取れている」と充実感を漂わせた。

 7回のビッグイニングが試合を決めた。2死三塁から代打・カーターの中前適時打で勝ち越し。さらに一、二塁から、2番・秋山が豪快に右翼席へ運んだ。「左(投手)を打たないと使ってもらえないから。(1番の)栗山さんが目の前で左投手を打っていて凄く勉強になった」。前日は楽天・佐竹、そしてこの日はオリックス・中山と、2年目の左打者が左腕から連日の3ランだ。

 破竹の進撃を続けるチーム。後半戦に入って2番に定着した秋山がそのシンボルだ。前半戦の西武は栗山、片岡、浅村ら7人が2番打者として先発するなど固定できなかった。球宴後は、秋山が全6試合で2番に入り、24打数9安打、打率・375、2本塁打、8打点。クリーンアップへのつなぎ役だけでなく、パンチ力を生かしポイントゲッターの役割も果たす。

 実は後半戦初戦となる25日のロッテ戦(西武ドーム)では新人の永江が2番に入ることが内定していた。しかし、球宴からチームに戻った渡辺監督が「新人の2番は荷が重いんじゃないか」と試合前にコーチ陣と話し合い、秋山を急きょ2番に入れた。その起用が大当たり。秋山は「いい流れなのは間違いない。使ってもらっている以上はしっかりやりたい」と気を引き締めた。

 3点リードの8回1死三塁では浅村がスクイズを成功させるなど、ベンチは隙を見せなかった。一昨年にはマジック4まで点灯させながらソフトバンクに1厘差で優勝をさらわれた苦い経験が生きている。「上を追いかけていくしかない」と渡辺監督。首位まで1・5ゲーム差。開幕前にはV候補の本命にも挙げられた西武が、勝負の夏場に地力を発揮し始めた。

 ▼西武・中島(初回に9年連続2桁本塁打となる10号先制ソロ)うれしいですね。追い込まれていても粘れているのが大きい。

 ≪球団史上3度目の大逆転Vなるか≫西武が後半戦開始から今季初の5連勝。7月はあと1日を残し12勝5敗3分け、勝率・706の快進撃で、6月6日に最大11ゲーム差だった首位ロッテに1・5ゲーム差と迫った。西武は西鉄時代の58年に11ゲーム差、63年にプロ野球史上最大となる14・5ゲーム差のビハインドから逆転優勝している。今季は球団史上3度目の大逆転Vを果たせるか。

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