福井工大福井 不屈サヨナラV 決勝で負け続けた福井商撃破

[ 2012年7月31日 06:00 ]

<福井工大福井・福井商>延長11回2死満塁、馬場のサヨナラ打でホームを踏み、チームメートと抱き合って喜ぶ福井工大福井・真鍋(右)

福井大会決勝 福井工大福井8―7福井商

(7月30日 福井県営)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)は30日、福井で決勝を行い、福井工大福井が延長11回、8―7で福井商にサヨナラ勝ちし、8年ぶり7度目の甲子園出場を決めた。これで全49代表校が出そろった。初出場は成立学園(東東京)など5校で、春夏連続出場は史上7校目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭など11校。3回戦までの組み合わせ抽選は8月5日に行われる。

 離されても、追いつかれても何度も食い下がった。最後の甲子園切符を懸けた一戦は、福井工大福井が延長11回に、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。

 「気力の勝負だった。最後の最後まで試合を捨てないという気持ちがこういう結果になった」

 95年の社会人野球日本選手権で三菱自動車川崎を率いて優勝に導いた大須賀康浩監督は涙ながらに激闘を振り返った。

 決勝は3年連続で同カード。03年から昨夏まで決勝で5度対戦し、福井商に全て敗れてきた。この日も6回に5点を挙げて一時6―4と逆転したが、7回に同点とされ、9回に勝ち越しを許した。しかし、その裏に暴投で追いつくと、7―7の延長11回2死満塁から5番・馬場が「自分が決めるしかない」と左前に運んだ。

 最大のライバルを制して、8年ぶりの夏の甲子園。藤村主将が「全員がつなぐ気持ちを持ち、メンバーを信頼する気持ちを持っていた。甲子園では1勝でも多く勝てるように準備したい」と意気込めば、サヨナラ打の馬場も「(甲子園でも)全力で戦いたい」と力を込めた。

 ▽福井工大福井 1949年創設の私立校。柔道部も強い。

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2012年7月31日のニュース