大引 ふっ切れ3打点 がんと闘う子供に気づかされた

[ 2012年7月28日 06:00 ]

<オ・日>6回2死二塁、オリックス・大引は右越え2ランを放ち寺原(右)らナインと笑顔でハイタッチ

パ・リーグ オリックス5-1日本ハム

(7月27日 京セラD)
 3連勝の流れを完全に呼び込んだ中押し、ダメ押しの3打点だった。4回2死一、二塁でオリックス・大引が右中間へ3点目となるタイムリー二塁打。目の前でスケールズが敬遠された悔しさをバットにぶつけた。

 「早い段階で敬遠されるとは思っていなかったので、絶対打ってやろうと思いましたね」

 2ストライクと追い込まれても、ボールに食らいつく姿勢は忘れなかった。6回2死二塁の場面では右翼席に4号2ランを叩き込んだ。「右方向へのホームランなんて初めてじゃないですか」と本人も驚く一撃だった。

 後半戦初戦の25日、京セラドームに「がんの子供を守る会」の子供、その保護者を招待した。昨オフから取り組み始めた社会貢献活動の一環だが「ボク以上に苦しんでいる子供たちの姿を見て、ボクの悩みなんてちっぽけだと思えた。みんなから逆に力をもらいました」と打撃不振で悩んでいる場合ではないことを気づかされた。

 3回には一塁内野安打を放っており、あと三塁打がでればサイクルヒット達成だったものの、5打席目は回ってこなかった。「少し頭をよぎりましたけれど…。でも一番難しい三塁打ですから、絶対無理やろうと思っていました」

 投打の歯車がガッチリかみ合い始め、後半戦3連勝スタート。「先発投手が試合をつくれば、こういうゲーム展開ができると思うよ」。借金はまだまだあるが、岡田監督の巻き返しの手応えが確信に変わりつつあるようだ。

 ▼オリックス・寺原(7回2/3を7安打1失点で5勝目)変化球が浮いてきていたし、(最後は)ボール先行になった。もったいなかった。

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2012年7月28日のニュース