金久保 逆転2ラン!帝京ヒヤヒヤ4強入り

[ 2012年7月25日 06:00 ]

<帝京・駒大高>7回2死二塁、中越えに逆転2ランを放つ帝京・金久保

東東京大会準々決勝 帝京2-1駒大高

(7月24日 神宮)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は、31大会で116試合が行われた。東東京大会では2年連続の甲子園を狙う帝京が、金久保亮外野手(3年)の逆転2ランで駒大高を下し4強入り。秋田、高知大会ではともにサヨナラ勝ちで秋田商、明徳義塾が甲子園出場を決めた。25日は岩手、千葉など8大会で決勝が行われ、34大会で87試合が行われる。
【24日の試合結果】

 白球は、バックスクリーンまで一直線だ。1点を追う7回1死二塁。帝京の7番・金久保が、起死回生の逆転2ランを放った。終盤に試合をひっくり返し、ヒヤヒヤの4強入り。金久保は足早にベースを回ってベンチに戻ると、仲間からの手荒い祝福に表情を崩した。

 「ボールは見えていた。やってやろう。ここだという気持ちでいった」

 4回戦の東京都市大付戦に続く、今夏2本目のアーチ。5回戦は3打数無安打に終わっていただけに「前の試合でダメだったので、チャンスで回ってきて良かった」と、悔しさを力に変えた。

 昨夏は2年生ながらレギュラーとして甲子園に出場も、2試合で無安打だった。背中を追っていた昨年の4番打者・松本剛はドラフト2位で日本ハム入り。「松本さんはここぞという場面で打てる。昨年は自分は何もしないで甲子園に行けた」。憧れの先輩のように、勝負強い打者を目標に練習に打ち込んだ。だが、新チームでも厳しい定位置争いが待っていた。伸び悩んだ一年だったが、大会前の紅白戦で結果を出し、背番号「11」でベンチ入りメンバーに滑り込んだ。

 敗戦濃厚の展開をはね返しての4強進出。前田三夫監督は「(金久保には)気持ちで押されているから、勝っている気持ちでいけと言った。ホームランは想像していなかった」とねぎらった。金久保は「やっとつかんだチャンスなので」と言った。試合に出られる喜びを胸に、今年こそ甲子園で自分らしい打撃をする。

 ◆金久保 亮(かなくぼ・りょう)1994年(平6)7月29日、東京都生まれの17歳。3歳から野球を始め、江東リトルでは投手と捕手。第三亀戸中では荒川シニアに所属し3年時に全国大会8強。高校通算8本塁打。1メートル82、84キロ。右投げ右打ち。

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2012年7月25日のニュース