「心ひとつに」岩手での球宴客席に被災地の小中高校生2400人

[ 2012年7月23日 20:39 ]

試合後、場内を一周し、ファンに手を振る全セ・阿部(右端)ら出場選手

マツダオールスターゲーム2012第3戦 全セ―全パ

(7月23日 岩手県営)
 東日本大震災で被災した岩手県を元気づけようと、盛岡市の県営野球場で23日、同県で初めてプロ野球のオールスターゲームが開かれた。満員の客席には被災者の姿も。「一生の思い出」「素晴らしい試合をありがとう」。喜びを口にした。

 外野フェンスには田野畑、宮古など10を超す被災地の名前を記した看板が並んだ。試合前には「心をひとつに。力をひとつに。」と書かれた巨大な旗がグラウンドに広げられた。

 岩手出身の畠山和洋選手(ヤクルト)が4番打者で出場。2打席目に本塁打を放つと、場内は大きな歓声に包まれた。

 野球部などに入る被災地の小中高校生約2400人が招待された。始球式を任された岩手県大船渡市の大船渡中3年木下大成君(15)は、学校のグラウンドに仮設住宅が建ち、十分な練習ができない。投球はワンバウンドしたが、大事そうにボールを持ち帰った。「スターを前に緊張した。一生の宝にします」。笑顔を見せた。

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