陽岱鋼、先制弾含む3安打4打点でMVP「サンキュ~で~す」

[ 2012年7月23日 21:00 ]

3回全パ1死一、二塁、陽岱鋼が左越えに先制3ランを放つ

マツダオールスターゲーム2012第3戦 全パ6―2全セ

(7月23日 岩手県営)
 盛岡の空に日本ハム・陽岱鋼のお立ち台での“決めゼリフ”が高らかに響き渡った。「サンキュ~で~す」。3安打4打点で全パの勝利に貢献し、最優秀選手賞(MVP)を獲得。第1戦の敢闘選手賞に続く“勲章”に台湾出身の25歳は「MVPなんて全然、思っていなかった」と少し照れながらも誇らしげだ。

 2戦2敗で迎えた第3戦。勝利への思いをバットに込めた。0―0で迎えた3回、全パは先頭の中田(日本ハム)が中前打、嶋(楽天)の右前打で1死一、二塁。絶好の先制のチャンスに陽岱鋼は1ストライクからの2球目、全セの先発・三浦の投じた138キロのストレートを左翼席へと運んだ。

 「何とか1勝したいと思っていたので、甘い球を逃さないようにとだけ思っていた」の声が弾む。第1戦で杉内(巨人)から先頭打者アーチを放つなど、乗りに乗ってる男は「(オールスターは)雰囲気がいいので、やりやすい」と笑う。その言葉通り、第1打席で左前打、第3打席では右前適時打を放った。初の球宴は3試合9打数で2本塁打を含め5安打5打点、打率・556の大活躍。

 第1戦の試合前、ロッカールームで緊張していると、西武の中島、ソフトバンクの松田が話しかけてくれたという。「打撃が参考になる。また出たい」と初の球宴は収穫が多く、加えて存在感をアピールする舞台にもなった。全パを率いたソフトバンクの秋山監督も「後半戦、この選手は怖いなと思いながら見ていた」と警戒していた。

続きを表示

この記事のフォト

2012年7月23日のニュース