JFE東日本・大沢 初スタメン燃えた4打点!

[ 2012年7月23日 06:00 ]

<伯和ビクトリーズ・JFE東日本>4回1死、JFE東日本の大沢は本塁打を打ち三塁コーチャーの田浦(左)とジャンプしてハイタッチ

第83回都市対抗野球準々決勝 JFE東日本10―1伯和ビクトリーズ

(7月22日 東京D)
 JFE東日本(千葉市)が、今大会最多タイの10得点の猛攻で大勝。前身の川崎製鉄千葉時代に準優勝した98年以来、14年ぶりの4強入りを決めた。5年目で都市対抗初スタメンの大沢裕介外野手(26)が、本塁打を含む3安打4打点と打線をけん引。またJX―ENEOS(横浜市)、NTT東日本(東京都)も勝ち、ベスト4が出そろった。きょう23日は、準決勝2試合が行われる。
【試合結果】

 ようやく味わえた都市対抗の楽しさ。ここまで長かっただけに、大沢は感慨深げだった。

 「5年かけてやっと出られました。気持ち良かったです。東京ドームはやっぱりいいところだな、と思いました」

 左腕の中元対策として3番・一塁で出場。これまで代打などの出場はあったものの、都市対抗では初スタメンだった。0―1の4回に左越え同点ソロを放つと、5回に三塁打、7回に二塁打と勢いは止まらない。サイクル安打の懸かった8回の第5打席は見逃しの三振に倒れ「あそこで1本出ないのが自分らしい」と笑ったが、一発を含む3安打4打点。16安打10得点と爆発した打線を引っ張った。

 法大時代は主将を務め、東京六大学リーグ史上2人目となる3打席連続本塁打を放つなど、ドラフト候補に名を連ねた。しかし社会人では伸び悩んだ。原因は精神面だった。「普通にやったら打てるはずなのに、打てなかったらどうしようとか思ってしまう」。自分でも弱点は分かっている。メンタルトレーニングを数多く行ったが改善できずにいた。

 「もともと法大の3番ですよ。もっと思い切って振っていけばいいのに」。素質を認めるからこそ、青野達也監督はじれったそうに話す。しかし大沢自身は今大会で変化の兆しを感じている。「僕は(運を)持ってない方ですけど初戦で初安打を打てたし、2回戦は相手の失策を誘った。今大会はちょっと持ってるかも」。状態がいい今はプラス思考で考えられる。

 14年ぶりの4強進出で悲願の初優勝まであと2勝。「人生で日本一になれるチャンスはなかなかない。勝ちたいです」と大沢。優勝の味はこの日以上に格別なはずだ。

 ◆大沢 裕介(おおさわ・ゆうすけ)1985年(昭60)10月15日、栃木県生まれの26歳。雀宮中から作新学院に進み、3年夏の栃木大会決勝では2回までに6―0とリードを奪いながら、小山に7―10で敗れ甲子園出場を逃す。法大では、4年春にベストナインを獲得。08年にJFE東日本に入社した。1メートル76、80キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2012年7月23日のニュース