杉内&阿部バッテリー「ガチンコ」球宴でもノーヒッター宣言

[ 2012年7月20日 06:00 ]

5月30日、ノーヒットノーランを達成し、阿部(右)と抱き合う杉内

 「マツダオールスターゲーム2012」の第1戦が20日、京セラドームで行われる。全セの先発はセ・リーグでは初出場となる巨人・杉内俊哉投手(31)。巨人・阿部慎之助捕手(33)も4番で先発マスクをかぶり、5月30日の楽天戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成したバッテリーは夢舞台でもノーヒット投球を宣言した。全パは日本ハム・斎藤佑樹投手(24)が先発する。

【日程 出場選手】

  一本も打たせない。セ界最強バッテリーが導いた答えは明解だった。リーグ最多タイ9勝で第1戦先発を務める杉内と、リーグ打率トップで4番に座る阿部。杉内が「ガチンコですね。ガンガン変化球も投げます。せっかく選んでもらってますし、らしくいきたい」と宣言。愛妻の阿部も「全力でいくよ。打たせたくないし、こねくり回してやる」と力強く続けた。

 球宴といえば、直球で押す力勝負が例年注目を集めてしまう。確かに150キロ超の剛速球と、スラッガーたちの力と力の激突は醍醐味(だいごみ)の一つだろう。しかし、直球一本に絞って打てる打者が有利になるのは否定できない。夢舞台で、本当の真剣勝負をファンに伝えるつもりだ。

 杉内はソフトバンク時代に初出場した05年の第2戦に先発。2回5安打3失点と手痛く打ち込まれた。まだ24歳と若かった当時は「真っすぐしか投げられなかった」と振り返る。球宴のお祭りムードや不文律に従った格好だったが、実績を積んだ今は違う。「真っすぐだけで抑えられる投手ならいいけど、打ち込まれちゃうので」と自慢の2種類のスライダーとチェンジアップを織り交ぜ、一人の走者も許すつもりはない。阿部もその意図をくむように「幻惑リード」でバックアップする。杉内は2イニングを投げる予定だが、5月30日楽天戦で成し遂げたノーヒットノーランの再現を狙う。

 球宴用にオレンジを基調に黒を配した巨人カラーのスパイクで臨む杉内は「セ・リーグのユニホームで出られるのはうれしいし、新鮮さがある」と話した。かつてパ・リーグを制圧した左腕と原巨人の頭脳が、配球や駆け引きの妙を駆使し、熟練の技を魅せる。

 ▽杉内&阿部のノーヒットノーラン 5月30日の楽天戦。相手エースの田中との投げ合いは白熱した投手戦となり、杉内は9回2死まで一人も走者を許さず、打者26人をパーフェクトに抑え込んだ。27人目の代打・中島を四球で歩かせて完全試合こそ逃したが、続く聖沢をこの日14個目の見逃し三振。巨人では94年の槙原寛己以来18年ぶりのノーヒットノーランを達成した。

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2012年7月20日のニュース