巨人貯金20!坂本“独走”弾 落合氏絶賛の内角打ち出た

[ 2012年7月18日 06:00 ]

<神・巨>3回、巨人・坂本は左中間に2ランを放つ

セ・リーグ 巨人4-3阪神

(7月17日 甲子園)
 浜風に乗って、巨人・坂本の打球がぐんぐん伸びる。2―0の3回無死一塁。追い込まれてから内角低めの厳しいコースを突かれたが、岩田の速球に対して腕をたたんで体を鋭く回転させる。元来が左利きのため、脇の開かない左肘の使い方を可能にする。前中日監督の落合博満氏も「天才」と評した内角球さばきで、左中間席に放り込んだ。

 「いい風にうまく乗ってくれた。結果的に凄く大事な点になったと思う」。6月27日広島戦(マツダ)以来、17試合ぶりの本塁打。兵庫県伊丹市出身の坂本だが、まだ1軍に定着したばかりの頃は甲子園ならではの汚いヤジを飛ばされたこともあった。ただ、その声の主をにらみ返す姿に将来性を感じたと原監督は話す。その指揮官は、試合後「3番バッターだから」と一言だけでうなずいた。坂本の一撃が対阪神戦6連勝に導き、「伝統の一戦」だけで貯金7を荒稼ぎしている。

 「3番という立場もあると思う。がむしゃらに走ってきた1番とは違う」と岡崎ヘッドコーチは変化を見逃さない。昨季までは好不調の波が激しく、特に7月は通算打率・235。今年はビジター試合でも早くから球場に来て、場内を黙々と走り込む。「練習メニューも自分なりの修正点を見つけ、意識を持ち取り組んでいる。だから不調が短い」と同コーチ。今年の7月はここまで打率・275と夏バテは見られない。

 「数字というのは上がったり下がったり。あすが最も重要」。貯金20の大台にも、原監督の目はきょう18日の前半戦最後の1試合に向けられた。坂本も「ここまで投手陣が頑張っている。打者陣も頑張っていきたい」。2位・中日には5ゲーム差。独走の気配が漂ってきた。

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2012年7月18日のニュース