春日部東サヨナラ勝ち!今夏で勇退の指揮官ゲキに燃えた

[ 2012年7月18日 06:00 ]

<春日部東・越谷西>春日部東・中野監督(右)は、サヨナラ安打を放つた松尾の頭をなでる

埼玉大会3回戦 春日部東4―3越谷西

(7月17日 県営大宮)
 慌てず、動じず。今夏限りで勇退する春日部東・中野春樹監督はサヨナラ勝利の瞬間も、ほとんど表情を変えずに一塁ベンチ前に整列した。

 「焦りがないことはない。焦っちゃうと空回りする。(選手には)必ずチャンスがくるから我慢しろと言っていた」

 相手は自身が指揮を執った95年に甲子園へと導いた越谷西。さらに島田昌雄監督は教え子とあって、やりにくさはあったという。同点の4回に2点を勝ち越される苦しい展開。中野監督は5回終了時のグラウンド整備中にナインを集めて「いつ負けてもおかしくない。その覚悟を決めてやれ」と諭した。すると6回に2点を奪って同点。そして9回1死一、三塁、松尾が左中間を破るサヨナラ打。「監督の言葉でチームの士気が上がった。絶対に甲子園に連れて行きたい」と誓った。

 公立勢としては98年の滑川(現滑川総合)以来14年ぶりの甲子園出場に向け、中野監督は「まだまだ始まったばかり」と笑った。59歳。酸いも甘いもかみ分けた指揮官のラストタクトはまだ終わらない。

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2012年7月18日のニュース