西武 最大「9」から6週間でついに借金完済

[ 2012年7月16日 06:00 ]

<オ・西>勝利に喜ぶ西武ナイン

パ・リーグ 西武8-2オリックス

(7月15日 ほっと神戸)
 長かった。ようやくの「完済」だ。西武は2戦連続2桁安打の猛攻。6月3日に借金は最大で9に膨れあがった。そこから1カ月半。ついに5割復帰を果たした。同点の5回に一挙6点のビッグイニング。渡辺監督は「点を取られた後に取り返せたのは良かった。ゲームを支配する時間が長かったね」と笑顔で振り返った。

 奮起したのが8番・浅村だ。今季初の猛打賞に「最高ですね。守備で迷惑を掛けたのでバットで返そうと思った。ホッとした」。直前の4回無死一塁。T―岡田の一、二塁間へのゴロを前進しながら捕球したが、一塁ベースカバーに入った牧田への送球がそれて二、三塁に。結局、そこから同点に追い付かれた。しかし直後の5回1死満塁で走者一掃の右中間3点三塁打。7回にも中前打とバットできっちりミスを取り返した。

 この回は打者10人の猛攻。作戦を忠実に実行した成果でもあった。回を追うごとに風が強まり、一時は中堅から右翼方向へ10メートル近い風が吹いた。飛球では風の影響を受けやすい。求めるのは地をはうような強い打球。首脳陣から出された指示は「投手の足元に打ち返せ」。現に2回の浅村の中前打は、あわや小松の顔面を直撃するような強烈な打球だった。

 3連勝で前半戦残り2試合。「混戦?シーズン前からそうなると思っていた。なんとか(上位の)中に入っていけるようにしたい」と渡辺監督。借金完済から一気の上位浮上へ。夏の到来とともに、本命・西武が混戦のパ・リーグをさらに熱くする。

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2012年7月16日のニュース