横浜1年生4番、15歳高浜 夏初打席初スイング場外弾

[ 2012年7月15日 06:00 ]

<横浜・上矢部>初回1死一、二塁、横浜の1年生四番・高浜が左越え先制3ランを放つ

神奈川大会2回戦 横浜8―0上矢部

(7月14日 保土ケ谷)
 怪物1年生が、衝撃デビューを飾った。横浜の高浜祐仁(ゆうと)内野手(1年)が、神奈川大会2回戦の上矢部戦に「4番・三塁」で先発出場。場外弾を含む2安打3打点と大活躍した。OBの高浜卓也内野手(23=ロッテ)の弟で、同校で1年夏に4番を務めるのは、07年の筒香嘉智(20=DeNA)以来、5年ぶり。神奈川県史上初の4季連続甲子園出場へ、15歳の大砲がチームをけん引する。

 あどけなさの残る15歳の表情からは、想像し難い弾道だった。1年生ながら強豪・横浜の4番に座る高浜が、初戦の初打席、しかも初スイングでその肩書にふさわしい快挙を成し遂げた。

 「緊張はあまりなかったです。とにかく真っすぐを打とうと思っていました。打った瞬間、いったと思いました」

 初回1死一、二塁で迎えた第1打席。1ボールからの2球目、内角寄りの直球をフルスイングした打球は、両翼95メートルある保土ケ谷球場の左翼場外へ消えた。推定120メートルのビッグアーチは、高校通算4号の先制3ラン。07年に同じく1年生で4番に座った筒香(DeNA)ですら夏の初本塁打は3打席目だった。渡辺元智監督は「(1年生4番の夏初打席本塁打は)私の記憶にはない。打撃に関しては非凡なものを持っている」と絶賛。3回に先頭で中越え二塁打を放つなど、3打数2安打3打点の大活躍だ。

 同校OBで06年センバツ優勝メンバーの兄・卓也(ロッテ)に憧れ、福岡から横浜への越境入学を決断。慣れない環境や伝統の猛練習で体重は入学時の88キロから7キロ減の81キロまで落ちた。「ダービーっていう走る練習がつらいです」とグラウンドを全力で一周するメニューには顔をしかめる。それでも5月の関東大会から「4番・三塁」の座を勝ち取り、順調に成長を続けてきた。

 飯塚ライジングスターボーイズ時代は通算30本塁打を放つなど「本塁打にはこだわってます」と話す高浜にとって、目標としている打者は同じ長距離砲の中田(日本ハム)だ。中学時代からインターネット動画サイトの「You Tube」を何度も見て「バットが内側から出ているところとか、参考になります」という。08年に東海大相模・大田(巨人)がマークした大会通算最多5本塁打についても「塗り替えたい」と記録更新に意欲を見せた。

 高浜のほかにも、浅間、川口と1年生3人がスタメンで出場。第1シードの実力通り、上矢部から8点を奪い、7回コールドで下した。高浜は「とにかく本塁打を狙って、打点を多く稼ぎたい」と意気込む。神奈川県史上初の4季連続出場へ。横浜が上々のスタートを切った。

 ◆高浜 祐仁(たかはま・ゆうと)1996年(平8)8月8日、佐賀県生まれの15歳。小2から野球を始め、福岡・金田中では飯塚ライジングスターボーイズに所属。3年時にジャイアンツカップ優勝。憧れの選手は中田翔(日本ハム)。遠投88メートル、50メートルは6秒6。1メートル82、81キロ。右投げ右打ち。

 ▼ロッテ・高浜(07年度卒)1年生というのは関係なく、4番を任されているのだからチームを引っ張っていってほしい。自分の1年夏の初打席は右前適時打だった。その年は甲子園に行けなかったので、甲子園に行ってほしいですね。

 ▼筒香の1年夏の神奈川大会初戦VTR 07年7月16日、平塚球場での神田戦に「4番・三塁」で先発出場。遊ゴロ、左犠飛に続いて迎えた4回の第3打席で、公式戦初となる右越え2ラン。「さすがに緊張しました。(本塁打は)ジャストミートを心掛けました」と話した。同校では92年・紀田彰一(元横浜)以来となる1年生4番で、3打数1安打3打点。チームは2投手の継投で7回参考ながら完全試合で初戦を突破した。

 ▼DeNA・筒香(09年度卒。高浜について)凄いらしいですね。とにかくケガをしないように。監督、部長さんの言うことを聞いていたら間違いないですから。3年間、頑張ってほしい。

 ≪過去の怪物1年生≫

 ☆坂本 佳一 77年に東邦のエースで15歳10カ月で甲子園に出場し、準優勝。愛くるしい表情と1メートル77、65キロの細身な体から「バンビ」の愛称がついた。

 ☆荒木 大輔 80年の早実はエース・芳賀が大会前に故障。甲子園で先発を託された荒木は5試合中4試合を完封。決勝では横浜に4―6で敗れたが「大ちゃんフィーバー」は卒業するまで続いた。

 ☆桑田 真澄、清原 和博 83年にPL学園を全国制覇に導いた。桑田は、大阪大会4回戦、吹田戦に背番号17をつけ公式戦デビュー。2安打で完封すると、清原は同戦で公式戦初本塁打を放った。

 ☆中田 翔 05年夏の甲子園で大阪桐蔭は初戦で春日部共栄と対戦。5回途中から登板した中田はスピードガン導入後、1年生では当時甲子園最速の146キロをマーク。打っても左翼席に決勝弾。

 ☆伊藤 拓郎 09年夏の甲子園で帝京は2回戦で敦賀気比と対戦。9回から登板し、中田を上回る1年生甲子園最速の147キロを計測。3回戦の九州国際大付戦では148キロ。

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