1点守れず…マシソン、セーブ機9度目で初失敗

[ 2012年7月14日 06:00 ]

<中・巨>マシソン(右から3番目)は勝利目前で同点に追いつかれ汗を拭う

セ・リーグ 巨人1-1中日

(7月13日 ナゴヤD)
 157キロの直球をはじき返された巨人・マシソンは、天を仰いで汗を拭った。1点リードの9回2死二塁から谷繁に同点中前打。前進守備を敷いていた中堅の鈴木がファンブルしなければ、本塁生還は防げた可能性もあった。しかし結果は引き分け。守護神があとアウト1つを奪えず、チームの白星、杉内の両リーグ最速の10勝目はスルリと逃げた。

 「調子は変わりなかった。杉内がいいピッチングをしていたし、こういうゲームにしてしまって申し訳ない。次はきっちり3人で抑えられるようにしたい」

 先発の杉内が8回途中まで5安打無失点。4回に奪った1点で逃げ切るゲーム展開をつくり、9回に満を持してマシソンを投入した。6月29日の中日戦(東京ドーム)で守護神に転向後、セーブがつく状況では7連続セーブで失敗なし。だが、この日は完全に力負けした。1死から和田に157キロの直球を右中間二塁打され、谷繁にも同じ157キロを同点打された。谷繁に打たれるまで10球投じた直球は最速159キロで、全て156キロ以上を計測。だが、その最大の武器がこの日は通じなかった。「クローザーとしてさらに質を高めるには完璧にならないといけない。真っすぐだけじゃダメだと分かっただろう。これを糧にしたらたいしたもの」と川口投手総合コーチは次回登板に期待した。

 7月に入り先発陣に疲労が見え始めた。そのため5日のDeNA戦から8日の阪神戦まで山口とともに4連投。12日の広島戦(東京ドーム)の登板後、帰途につく際には普段はしない大きな湿布が右肘に貼られていた。球速は出ていたものの、万全ではない状況で160キロ近い球が簡単にはじき返された。原監督は「やっぱり、1点で勝つのは難しいですね。しかし敵地に乗り込んだ状況で引き分け、価値ある引き分けだと思います」と前を向いた。巨人がリードして9回を迎えた試合で逃げ切れなかったのは5月8日のDeNA戦(宇都宮)以来。2位・中日との球宴前最後の3連戦の初戦で、勢いをそがれた。

 「そういうときもあるでしょう。相手が上回ったと言うこと」。マシソンをかばった指揮官だが、現実には納得していなかった。

 ▼巨人・エドガー(4回1死一、三塁。3ボールから先制の中前適時打)ストライクを取りにくるカウントだったが、強引にならずにコンパクトに振ろうと思っていた。

 ▼巨人・松本(この日出場選手登録され、途中出場。9回先頭の森野の飛球を左翼フェンスにぶつかりながら好捕)ランナーを出す出さないで全然、違うのでね。フェンスを確認しながら行きました。

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