枡田サヨナラ弾!大久保コーチうならせた打撃は一級品

[ 2012年7月11日 06:00 ]

<楽・オ>延長10回2死一、二塁、楽天・枡田が左中間にサヨナラ3ランを放つ

パ・リーグ 楽天6-3オリックス

(7月10日 Kスタ宮城)
 お祭り騒ぎのナインから「水攻め」されても、ダイヤモンドを回る楽天・枡田は冷静だった。「ヘルメットを投げてホームに飛び込もう」。本塁手前。その通りにヘルメットを高々と頭上に放った。プロ初のサヨナラ弾。歓喜の渦に飛び込むと、あとはもみくちゃにされた。

 「言葉がないです。積極性が持ち味なので初球から振った。抜けろ、と思っていたけど、まさか入るとは思わなかった」

 負けがなくなった延長10回2死一、二塁。打席に入る前に大久保打撃コーチから「直球一本でいけ」と声を掛けられた。岸田が投じたのは148キロの高め直球。フルスイングした打球は前進守備の外野手どころか、左中間のフェンスも越えた。智弁学園卒で、2日前の8日に25歳になったばかり。キャンプから同学年の銀次、後輩の阿部とともに「どろんこ3兄弟」と称され、文字通り泥と汗にまみれた。シーズンが開幕してからもアーリーワーク(早出練習)を欠かさず、現在では中軸を任されるまでに成長した。以前から枡田のバットコントロールを高く評価している大久保コーチは「俺は、左打者で内角をさばく技術で一番は広島の前田で、2番は(元巨人の)清水(現巨人2軍打撃コーチ)だと思っているけど、(枡田は)清水に追いつくところまで来ている」と最大級の賛辞を贈った。

 一方、守備の課題は克服していない。現在は打撃を買われ一塁での出場が多いが、松井が故障で2軍調整中だった5月には遊撃で失策を連発。枡田も「この若さで一塁は恥ずかしい気持ちもある」と本音も吐露する。前日のKスタ宮城の全体練習では遊撃、一塁、外野用の3つのグラブを持ち歩き、グラウンドで打球を追いまくった。我慢強く起用を続けている星野監督は「え?ホームラン?最後まで見なかったから二塁打と思った。すげ~な。失礼しました、枡田さん」と目を細めた。規定打席未到達ながら打率・337。「打撃の状態はいい。全力でやるだけです」。泥と汗にまみれるプレースタイルは、今後も変わらない。

 ≪3本全てが肩書付きの殊勲アーチ≫枡田(楽)が延長10回に自身初となるサヨナラ3ラン。通算本塁打は3本目だが、5月23日中日戦の1号が先制、6月9日中日戦の2号が同点、この日がサヨナラと3本全て肩書付きの殊勲アーチだ。今月は1日ソフトバンク戦で松井が延長10回にサヨナラ二塁打。楽天が月間2度延長サヨナラで勝利を挙げたのは06年6月2日中日戦、30日阪神戦、08年10月4日西武戦、7日ソフトバンク戦でマークして以来4年ぶり3度目になる。

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