仕事キッチリ!左殺しの浅村 成瀬討ち先制二塁打

[ 2012年6月27日 06:00 ]

<ロ・西>初回、左中間へ走者一掃の3点二塁打を放つ西武・浅村

パ・リーグ 西武6-3ロッテ

(6月26日 QVC)
 左中間を真っ二つに割る強烈な打球に西武・浅村は、夢中で二塁へ突進した。走者一掃の適時打にベンチが沸く。「前の打者が非常に良い形で粘ってくれたので。相手は成瀬さんだし、少ないチャンスをモノにしようと思った」。5月6日以来の打点に白い歯をこぼした。

 6連勝中の成瀬の出はなをくじいた。初回2死満塁。カウント1ボール1ストライクから真ん中に入ってきた直球を強振した。成瀬に球数を投げさせようと、先輩打者が粘りに粘った。1番・片岡は5連続ファウルを含む11球。直前の打者5人で28球を投げさせた。だから還したかった。

 「片岡さんや栗山さんが粘ってくれたおかげで、僕の打席ではだいぶ甘いところに来た」。故障で離脱した主砲・中村の代わりに一塁に入った大阪桐蔭の後輩。渡辺監督も「成瀬を攻略するのはそんなに簡単じゃない。ワンチャンスを仕留めてくれたし、よく打ったね」とねぎらった。

 昨季は高卒3年目でレギュラーを勝ち獲り、今季は開幕スタメンに名を連ねた。しかし、打撃不振に陥り、5月21日に2軍降格。田辺2軍打撃コーチのアドバイスを受け、アッパー気味だったスイングをレベル(水平)に振るように、バットを振り込んだ。「2軍で良い過ごし方ができたと思う」。そして今月13日に1軍に復帰した。

 25日のオリックス戦(西武ドーム)とこの日はともに先発が左腕とあって、6番・一塁で起用された。そのチャンスで価値ある一打。それでも「中村さんに早く帰ってきてほしい」と復帰を心待ちにしている。主砲不在でも勝負強い下位打線が、今の西武を支えている。

 ▽浅村の08年夏の甲子園成績 大阪桐蔭の1番・遊撃として全6試合に出場。通算29打数16安打4打点2本塁打。1大会16安打は歴代2位タイ。初戦の日田林工戦では大会記録の1試合6安打にあと1本と迫る5安打2打点の活躍した。2回戦の金沢戦では、1点を追う8回2死からこの試合2本目となる起死回生の同点ソロを放つなど3安打。17年ぶりの優勝に貢献した。

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2012年6月27日のニュース