鳥谷がセ最多得票 虎の遊撃手では吉田義男以来の勲章

[ 2012年6月26日 13:26 ]

ファン投票で選ばれた鳥谷(右)と平野はガッツポーズ

 正真正銘のセ界ナンバーワン遊撃手だ。阪神・鳥谷がセ・リーグ最多の29万3825票を集め、6年ぶり3度目のオールスター出場を決めた。阪神の選手のリーグ最多得票は2006年の藤川以来6年ぶり。遊撃手となると1955~57年の吉田義男以来、2人目の勲章となる。歴史にその名を刻んだ背番号1。京セラドーム大阪、松山、被災地・盛岡と転戦する夢の球宴で自慢のグラブさばきを惜しみなく披露する。

 「ファン投票で出るというのはうれしいこと。良かったです」

 今年も虎のセンターラインをがっちりと固め、幾度となく虎投を救ってきた。昨季は自身初となるゴールデングラブ賞を獲得し、守備率・991は阪神遊撃手のシーズン最高記録。堅実、かつ鮮やかな守りに、阪神ファンだけではなくプロ野球ファンもほれて票を投じたというわけだ。

 「多く二遊間でアウトを取りたいという意識が、守備の評価につながっていると感じる。関西での試合もあるし、タイガース代表として、いいプレーを見せたい」

 その二遊間で常にコンビを組んでいる二塁・平野もファン投票で選出された。甲子園では見慣れた“トリ・ヒラ”の華麗な連係が、セの代表として真夏の球宴を大きく沸かせることになるだろう。被災地だけではない。夏休み真っただ中の野球少年、少女からも熱視線を注がれることになる。だから鳥谷に“楽しむ”という考えは一切ない。

 「グラウンドでしっかりとしたプレーを見せる。頑張っているというのを見せて、元気を与えられたらなと思います。僕も他のチームの野手の人と、野球に関してどういう風な考えを持っているのか話せたら」

 自らの地位を確立しても、盗めるモノはどん欲に盗む。その先にさらなる成長と栄光が待っていると分かっているからだ。

 現在チームは勝率5割ジャスト。球宴まで残り20試合、気持ちよく夢舞台に立つためにも、まずは26日から鬼門・名古屋でひと暴れする。

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2012年6月26日のニュース