宮本　１８年目で初のファン投票「まさか選ばれるとは」

ファン投票でオールスターに選出され、抱負を語る宮本

球宴ファン投票最終結果発表

　百戦錬磨のベテランも驚きを隠せなかった。「ファン投票でというのは初めてなんで…。まさか選ばれるとは思っていなかった。球宴には毎年出たいと思ってやっているので感謝しています」。プロ１８年目のヤクルト・宮本は照れ笑いを浮かべた。

　５月４日の広島戦（神宮）に、史上最年長４１歳５カ月で通算２０００安打を達成した男に、また一つ勲章が加わった。４２歳シーズンの選手がファン投票で初選出されるのは史上最年長。過去６度は監督推薦とあり、感慨もひとしおだ。

　本拠地・神宮では、球場入りするとウオーミングアップの直前まで、ファンにサインを続ける。ファンを大事にする。だからこそ、名球会入りしたメモリアル・イヤーにファンはプレゼントを与えた。「打つ、走る、守る。全てにおいて年齢より若いプレーを見せたいね。普通通りやれば、ちいとは若く見られると思う。ファンに満足して帰ってもらえるプレーをしたい」と話した。

　縁も感じる。７月２１日の第２戦は愛媛・松山。同地で球宴が初開催された０２年に宮本は初選出された。さらにチームの秋季キャンプ地、オフの自主トレの地でもある。「松山（での球宴出場）はもしかしたら最後になるかもしれない。その場所で姿を見せられるのはうれしい」。思い出の球場に喜びをかみしめた。さらに同２３日の第３戦は盛岡。「被災地でもあるし、少しでも元気を与えられれば」。自然と気持ちが入った。

　≪山崎は２１年目で初選出≫宮本は自身７度目のオールスター選出となるが、ファン投票での選出は初めて。４１歳８カ月（第１戦開催時）で初のファン投票選出は、７４年アルトマン（ロ）の４１歳４カ月を上回る最年長となった。なおプロ年数では、０７年の山崎（楽＝現中日）が２１年目で初選出された例がある。