“前へ前へ”星野監督 チームに「八重樫魂」注入

[ 2012年6月22日 06:00 ]

聖沢を呼びつけて話をする星野監督

 「闘将」ならではの大号令だ。楽天は21日、リーグ戦再開を前にKスタ宮城で全体練習。見守った星野監督は3位ながら借金3に低迷しているチームに対し「八重樫魂」の重要性を説いた。

 5月を14勝9敗も、6月に入り4勝9敗と失速。指揮官は「ウチのチームに足りないのは八重樫のような戦う姿勢。強い相手に対して殴られようが何されようが前に出て、やり返すという気持ちだよ」と語気を強めた。

 八重樫とは元ヤクルトで代打の切り札として知られた八重樫幸雄氏(現ヤクルトスカウト)ではなく、20日のWBC、WBA世界ミニマム級王座統一戦で井岡一翔に敗れながらも壮絶な打ち合いを演じた八重樫東(あきら)のこと。DeNA戦(Kスタ宮城)に完敗した前夜、星野監督は仙台市内の自宅に帰り、スポーツニュースでその激闘を知った。心を打たれたのは、両目を大きく腫らしながらも攻め続け、最終12ラウンドまで激しく打ち合った気迫と根性。最近は一方的な展開の敗戦が多いチームに必要な姿勢だと痛感した。

 現役時代や中日、阪神監督時代も強い巨人を相手に燃えた星野監督。22日から首位・ロッテ、26日からは2位・日本ハムと計6試合が控え、まさに八重樫のような強者に立ち向かう姿勢が大切だ。チームの成長株でもある銀次は「八重樫さんは同じ岩手出身。自分もやってやりますよ」と目をギラつかせた。

 「とにかくウチは(勝率)5割にしがみつかないと」と星野監督。八重樫のように負けてもファンの心を打つ姿勢があれば、必ず上昇気流に乗れる。

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