福島の双葉、原町、相馬農は「相双福島」で出場

[ 2012年6月22日 06:00 ]

ユニホームは違ってもチーム一丸で県初勝利を目指す相双福島ナイン

 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日開幕、甲子園)福島大会の組み合わせが21日、決まった。東京電力福島第1原発事故の影響で部員が激減した双葉、原町、相馬農の3校は、連合チームの「相双福島」として出場する。また佐賀、長崎大会の組み合わせも決まった。

 みんなで戦う夏がいよいよ始まる。初戦で光南と安積黎明の勝者と対戦することが決まった「相双福島」の西山樹主将(双葉3年)は「どことやっても強い相手だけど、勝ち上がりたい」と意気込んだ。

 福島第1原発から3・7キロに位置する双葉、同じく25キロの原町と相馬農の3校は、転校などにより部員が激減したため昨年8月に13人で連合チームを結成した。当初は練習場を求めて転々としたものの、9月末に緊急時避難準備区域が解除されたことに伴い、相馬農が南相馬市の校舎に復帰。常に同校のグラウンドを使えるようになり、週末の合同練習で一体感を深めてきた。

 昨夏に双葉翔陽、富岡、相馬農の3校で結成した「相双連合」は初戦敗退を喫したが、田中巨人(なおと)監督(39=双葉)は「まずは1勝したい」と力を込める。試合では各校のユニホームを着用し「相双」の文字が刻まれた帽子で臨む。3校が一丸となって忘れられない夏とする。

 ≪聖光学院層厚い≫センバツ出場の聖光学院が頭一つ抜けている。エースの岡野を中心とした守りの野球で今春の東北大会も制覇。プロ注目左腕の佐藤を擁する光南、日大東北、学法石川などが聖光学院の6連覇阻止に挑む。ノーシードの湯本や白河も侮れない。

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2012年6月22日のニュース