7勝目のチェン メジャーで森前中日コーチの教え開花

[ 2012年6月19日 06:00 ]

<ブレーブス・オリオールズ>7回を無失点と好投し、3連勝で7勝目を挙げたオリオールズのチェン

インターリーグ オリオールズ2―0ブレーブス

(6月17日 アトランタ)
 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)に強力なライバルが現れた。元中日で今季からオリオールズに加入したチェン・ウェイン投手(26)が17日(日本時間18日)、敵地でのブレーブス戦に先発し7回6安打無失点。3連勝で今季7勝目(2敗)を挙げ、ア・リーグの新人王争いに名乗りを上げた。チームは昨季まで4年連続地区最下位。今季は先発の柱となったチェンの活躍で2位につけている。

 今や先発の柱だ。チェンが101球を投げ、7回無失点でチームトップタイの7勝目。マウンド上ではクールで表情を崩さないが、自身3連勝を飾り「ブルペンでも調子が良かったので、いい投球ができそうな感じはあった」と目尻を下げた。

 140キロ台後半の直球を軸に変化球を丁寧に投げ分けた。三振はわずか2つ。打たせて取る投球で光ったのが12球投じたカーブだ。5回1死。7番ロスに初球の直球を右翼ポール際へ運ばれた。あわや一発の特大ファウル。それでも冷静だった。粘られた8球目。106キロカーブで空振り三振を奪った。7回にも先頭の4番アグラを直球を続けた後、105キロカーブで体を泳がせて三ゴロ。「カーブの球速を抑えて緩急を付けられたのが良かった」と振り返った。

 常時110キロ以下、最も遅かったのは103キロ。球速を抑えたカーブは中日時代に指導を受け、今でもフォームについて相談する恩師の森繁和元ヘッドコーチ(スポニチ本紙評論家)の教えである。フワッと浮き、縦に落ちていく軌道は打者のバランスを崩し「あの時(中日時代)はできなかったのに、きょうはできた。重心がしっかり残っているからかも」と喜んだ。

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2012年6月19日のニュース