堂林 感激のお立ち台「夢のよう 前田さんは神様です すごいです」

[ 2012年6月11日 07:24 ]

<広・オ>ヒーローインタビューを受け、笑顔の(左から)前田智、堂林、バリントン

交流戦 広島5-2オリックス

(6月10日 マツダ)
 真ん中低めのスライダーをコンパクトなスイングでとらえた。2点を追う7回1死二、三塁。追い込まれた広島の堂林は寺原の決め球を中前にはじき返し、試合を振り出しに戻した。

 「直球を狙う気はなかった。短く持って食らいつきました。きのう、何度も得点圏で回ってきたのに還せず悔しい思いをしたので、何とか取り返そうと思っていました」

 続く代打・前田智の中前打で二塁から決勝のホームイン。8回1死満塁の打席でも小松のスライダーを中前へ運ぶ2点適時打を放った。プロ入り初の1試合4打点で、今季初の2点差以上の逆転勝ちに貢献。オリックス戦の連敗も4で止めた。

 前日は走者を得点圏に置いた3度の打席で凡退。得点圏打率はリーグの規定に達している選手の中で最低の・152となった。それでも野村監督はスタメンで起用。その期待にバットで応えた。

 お立ち台はバリントン、尊敬する前田智と並んで上った。「夢のようです。(前田さんは)神様です。すごいです」。実は2本の適時打は前田智のおかげでもあった。春先は相手バッテリーに直球中心の配球で攻められていたが、ここにきて変化球中心に変わってきていた。そのことをベテランのアドバイスで気づかされた。7、8回の打席はいずれも初球に低めの変化球を空振りしたが「あれは仕掛け」という。タイミングが合っていないと見せかけ、誘いに乗って投げてきたスライダーを叩いた。

 「いい思いをして成長していってほしい。きょうは大きく成長したんじゃないかな」と野村監督。進化を続ける20歳が、また主砲への階段を一段上った。

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2012年6月11日のニュース