カブレラ 連敗脱出弾!55発量産の打撃フォーム復活

[ 2012年6月10日 06:00 ]

<広・ソ>2回無死、中越え先制ソロを放ち生還するソフトバンク・カブレラ(左)と迎えるペーニャ

交流戦 ソフトバンク7-3広島

(6月9日 マツダ)
 ソフトバンクがついに勝った。5月23日以来17日、12試合ぶりの白星。連敗を8で止めた4番のカブレラは胸を張った。

 「その(連敗を止める)ために呼ばれた。自分の役割はできたよ」。2回、先頭でバックスクリーン左に先制1号ソロを叩き込んだ。復帰した前日は4打数無安打、2三振。前田健の外角に逃げるスライダーに手を焼き「メニー、メニー、ボール。チキンハート(臆病者)」と口走った。負け犬の遠吠えにしか聞こえなかったが、この日は斉藤の内寄りにきたスライダーを完璧に捉えた。3回にも右前適時打。2安打2打点の復活劇だった。

 4月下旬に右ふくらはぎ痛は完治したが、新外国人ペーニャの活躍で昇格は見送られてきた。我慢の日々。移籍した昨季、10本塁打に終わった助っ人は自らを見つめ直した。02年に年間55発のプロ野球タイ記録を樹立した西武時代の映像を研究。後ろ足の右足にしっかり体重を乗せ、ノーステップで強烈な軸回転を生む打法だ。その映像を見たことで、重心が高くなっていたフォームに気付いた。西武時代を知る立花打撃コーチは「重心が落ちて、しっかり体重移動ができている」と復活の手応えを口にした。

 5月下旬に心臓のバイパス手術を受けた母・トマーサさんの見舞いで離日したが、3日に来日後1週間で結果を出した。カブレラが打線に火を付け、ペーニャと松田にも一発が飛び出し計3発で7得点。秋山監督は「いいホームランだった。本当にね。勢いをつけてくれたよ」とカブレラを絶賛した。交流戦は依然最下位。通算357本塁打の助っ人は言う。「毎日ハードにやって、チームに貢献したい」。そのパワーを見せつければ、連敗は続きはしない。

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2012年6月10日のニュース