北川 アキレス腱断裂から復帰後初本塁打「記憶に残る」

[ 2012年6月6日 06:00 ]

<オ・ヤ> 8回、北川がダメ押し3ランを放つ

交流戦 オリックス5-0ヤクルト

(6月5日 京セラD)
 ひと振りで球場のムードを変えた。8回、オリックスの北川がとどめの3ランを左翼に叩き込んだ。

 「大ヤマを張ってました。インサイドなら何がきても振っていこうと」。ヤクルト3番手・押本の139キロストレートを狙い澄ました一発は、昨年6月12日巨人戦で沢村から放って以来1年ぶりの今季1号。昨季はその後の6月26日ロッテ戦で左アキレス腱断裂の重傷を負いシーズンを棒に振っただけに、これが正真正銘の復活弾だ。

 「もうホームランは打てないと思っていたのでメチャクチャ嬉しい。自分の中では記憶に残るホームランになりました」

 2点リードしていたとはいえ、4回の得点は押し出し四球と暴投による相手からのプレゼント点。物足りなさを感じていたオリックス・ファンの胸のつっかえを取り去るアーチとなった。

 「お立ち台では泣けないと思ったので(要請を)断りました。きょうはマクレーンでしょ」。ファンへの復活ヒーローインタビューは次回のお楽しみに取っておいても、試合後は報道陣に取り囲まれて爆笑の独演会。「(野球をやれる喜びを聞かれ)そこまでは…。まるで引退する時みたい。まだやめませんよ」。さらに先月27日に誕生日を迎え40歳初ホームランとなったことに「(年齢は)ショックだったけど、誕生日過ぎてから調子は良かったですからね」と、次々“北川節”がさく裂、トークに花が咲いた。

 ケガから復帰後は試合後の左足首ケアは欠かせなくなった。「アキレス腱よりも(左足首の)前がね」とアイシングをしながらの会見だったが、トレードマークの笑顔が消えることはなかった。

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2012年6月6日のニュース