杉内、古巣斬りで交流戦最多勝狙う「あまり意識しないで」

[ 2012年6月5日 06:00 ]

ヤフードームでの全体練習でリラックスした表情を見せる巨人・杉内

 古巣斬りで交流戦最多勝を狙う。5日のソフトバンク戦(ヤフードーム)に先発する巨人の杉内が、全体練習に参加。昨季までの本拠地で汗を流した。

 現在、交流戦通算21勝。昨年まで同じソフトバンクで切磋琢磨(せっさたくま)した和田(オリオールズ)が持つ最多22勝に王手をかけている。「あまり意識しないで。いつも通りにいきたい」と静かに闘志を燃やした。 

 前回登板の5月30日の楽天戦(東京ドーム)では、9回2死まで完全投球を続けた末にノーヒットノーランを達成。ストライクゾーンの横幅を広く使い、楽天打線を寄せ付けなかった。開幕当初に見えた力みは消え、力感のないフォームから球を離す瞬間だけに力を入れる、本来の理想のフォームを取り戻したからこその好投だった。「今は何も考えずに投げられることがいい。打者との対戦に集中できる」。ここまでリーグトップの7勝を挙げているほか、防御率1・06、勝率・875、80奪三振で4冠と絶好調だ。

 杉内にとって今回の登板はリベンジの場でもある。移籍後初めて福岡に凱旋登板した3月9日のオープン戦。新外国人のペーニャに来日初アーチを許すなど、5回7失点KOと派手に散った。しかし今回は開幕に向けて調整段階だった3月に比べ、状態は格段に違う。「マウンドも投げやすいし、好きな球場」。昨季まで103勝中、58勝を挙げた思い出の球場。今度は故郷に錦を飾る。

 「チーム状態も、僕自身の状態もいい。交流戦優勝を目指して、自分の投球をしたい」。ヤフードームでのソフトバンク戦は8連敗中の巨人だが、今年はエースナンバーを背負う杉内がいる。

続きを表示

この記事のフォト

2012年6月5日のニュース