早大・吉永“黄金時代”宣言!斎藤以来1年春ベストナイン

[ 2012年6月5日 06:00 ]

紙吹雪が舞う中、大隈通りを優勝パレードする岡村監督(中)ら早大ナイン

東京六大学野球春季リーグ戦最終週最終日 早大2―4慶大

(6月4日 神宮)
 早大の吉永健太朗投手(1年)が、1年春の投手としては史上初の投手3冠に輝いた。この日の早慶戦3回戦では救援登板し3回無失点。チームは勝ち点を落とし完全優勝を逃したが、自身はベストナイン、防御率(1・25)、最多勝(4勝)のタイトルも獲得。1年春は2冠だったOBの斎藤佑樹(日本ハム)を上回った。試合後に新宿区内の同大キャンパスで行われた優勝報告会では、約800人の観衆を前に早大の黄金時代を築くことを宣言した。

 早稲田の街に「紺碧の空」が響き渡った。吉永ら早大ナインは、JR高田馬場駅付近の西早稲田キャンパスから約3キロを一般学生らと一緒にパレードを行い、大隈講堂前の優勝報告会場に到着。岡村猛監督、4番・杉山らに続いて壇上でマイクを握った吉永は「これから黄金時代をつくっていけるように頑張ります」と高らかに宣言した。

 今から5年前。先輩の斎藤は1年春にリーグ優勝した際に「自分がいる4年間で再び早稲田の黄金時代を切り開きたい」とスピーチした。在学中に4度のリーグ優勝を成し遂げ、史上6人目の通算30勝&300奪三振を達成。しかしその斎藤でさえ1年春は最多勝とベストナインの2冠で、防御率は3位だった。1年春の投手としては史上初の投手3冠を達成した吉永は「自分は斎藤さんのようにうまく話せない。しゃべれないのはつまらないので、頑張ります」とちゃめっ気たっぷりに話した。

 最終戦は、1―1の4回無死満塁から大学で初めて救援登板。連打で3人の走者に生還を許したものの、3イニングで自身の失点は0。史上3人目となる1年春の5勝は逃したが、十分すぎる結果を残した。今季は球速は140キロ前後で、高校時代の最速149キロには程遠かったが、「調子が良くないなりに完封もできたし、(自己採点は)65点」と振り返った。

 12日からは全日本大学選手権が開幕する。斎藤を擁して日本一に輝いた07年以来、5年ぶりの全国制覇へ。昨夏日大三を日本一に導いた黄金ルーキーが、再び頂点を獲りにいく。

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