由伸 連夜の決勝4号!V率100%の月間勝率8割だ

[ 2012年6月1日 06:00 ]

<巨・楽>6回、右越えに勝ち越しの2点本塁打を放ち、マスコット人形をスタンドに投げ入れる高橋

交流戦 巨人4-2楽天

(5月31日 東京D)
 2戦連続でヨシノブが決めた。巨人の高橋由伸外野手(37)が31日、楽天戦の6回に決勝の4号2ランを放ち試合を決めた。2試合連続決勝弾は自身11年ぶり。チームは16勝4敗3分けで5月を終え、月間勝率は実に・800。巨人は過去5シーズンで月間勝率8割超え(月間20試合以上)を達成しているが、いずれも優勝している。交流戦も10勝一番乗りでセ・リーグ初の優勝へ向け勢いは止まらない。
【試合結果】

 わずかな時間に、歓声は次第に大きくなり一瞬、途切れた。同点の6回無死一塁。高橋由が放った打球は高く舞い上がり、右中間席最前列に飛び込むまで6・1秒かかった。長い滞空時間を楽しんだファンの大歓声と、高橋由のホッとした表情が東京ドームで交差した。

 「少しこすり気味だった。ギリギリで入ってくれたね。高めで打てそうなところというイメージでいった。いいところで打ててよかった」

 嫌な流れを断ちきる一発だった。2回、先制してなおも1死満塁から内海がスクイズを空振り。三塁走者だった高橋由は本塁前で憤死し好機を逸した。4回には同点とされた。そんなこう着状態の中、6回無死一塁から143キロの真ん中高めの直球をバットを立てて振り切った。「重い雰囲気を一気に吹き飛ばしてくれた。非常に貴重な2ランでしたね」と原監督も最敬礼した。

 30日は7回に決勝の3号2ラン。杉内のノーヒットノーランを後押しした。前夜は祝福のメールなどが普段よりも多く、周囲への反響も大きかった。この日も、初回の守備につく際には右翼席の巨人ファンが、前夜と同じような大歓声と拍手を背番号24に浴びせた。「結果が結果だったのでただの1本じゃないのかなとね。でも過ぎてしまったらね」。松井、清原らが在籍した入団4年目の01年以来、11年ぶりの2戦連続決勝弾を打ったあとで、サラリとそう言ってのけた。これで今季4本塁打は全て勝ち試合で、交流戦では3本塁打8打点でチームトップ。「当然、勝つことが一番だし、その中で自分が貢献しているのはうれしい」と2日連続のお立ち台に胸を張った。

 5連敗を2度喫するなど3、4月は9勝13敗2分け、借金4。だが、月が替わって一度も連敗することなく16勝4敗3分けと5月反攻に成功。貯金を今季最多の8にしたばかりか、交流戦10勝一番乗りで首位もキープ。原監督は「バランスの取れたいい月だった。交流戦優勝?終わったら話しますよ。まだ半分だから」と話したが、この勢いならセ・リーグ初の優勝も十分に狙える。

 15年目のベテラン高橋由もセ・リーグ初Vに静かに照準を合わせた。「チャンスなんでね。あと半分ですから。同じような戦いができればいいと思う」。パ・リーグの逆襲も蹴散らす強さが、今の巨人にはある。

 ≪2戦連続V弾は11年ぶり≫高橋由(巨)が前日に続き決勝2ラン。自身2試合連続V打は昨季10月12日阪神戦、14日中日戦以来。2戦連続V弾となると01年5月17日阪神戦(勝ち越しソロ)、18日横浜戦(逆転2ラン)でマークして以来11年ぶり2度目だ。また交流戦の通算本塁打は20本目。巨人に在籍して20本以上は阿部37本、李スンヨプ24本、小笠原21本に次いで4人目になる。これでチームは5月を16勝4敗3分け、勝率・800の快進撃。巨人が月間20試合以上を消化して勝率8割以上は83年5月に17勝4敗1分け(・810)として以来29年ぶり7度目。過去、こうした月間高勝率を残したシーズンは全て優勝しているが今季はどうか。

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2012年6月1日のニュース