上から目線にキレた金本 球審は「威嚇するようなことは言ってない」

[ 2012年5月29日 08:39 ]

<神・西>9回、見逃し三振に倒れた金本(右)は飯塚球審(左)に激しく抗議する

交流戦 阪神0-3西武

(5月28日 甲子園)
 阪神・金本知憲外野手(44)が珍しく怒りをあらわにした。右膝自打球の影響で先発を外れた28日の西武戦(甲子園)は最終9回に代打登場。見逃し三振に倒れた最後のストライク判定に戸惑いの声を発した際、飯塚富司球審(49)から高圧的な言葉を投げかけられたとして激高した。

 金本が珍しく審判に詰め寄った。3点を追う9回、2死一塁。逆転を信じた虎党のボルテージが高まった中で、代打として登場した打席だった。下手投げの牧田が投じたフルカウントからの8球目だ。内角低めの速球に飯塚球審の判定はストライク。見逃し三振でチームの連勝が止まった。

 「低いでしょ?」

 悔しさを押し殺し、金本は努めて柔和な表情で球審にコースを確認したように映った。返ってきたのは予想外の言葉だったという。「偉そうに何を言うんだ」。少なくとも金本にはそう聞こえた。思わず怒りの感情がこみ上げた。「オレは低いでしょ、と聞いただけ」。試合終了が宣告された後もバックネット前で審判団に詰め寄った。両者は一気にヒートアップ。最後は和田監督に促される形で幕引きした。

 当事者の一方、飯塚球審は金本の怒りを誘った発言の有無について言葉を濁した。 「(金本からは)“低いでしょ”ということだった。(その後の抗議は)言った、言わないのことですが、僕は何を言ったのかは覚えていません。“偉そうにするなよ”というようなことを言った、言わないのことでした。ただ、威嚇するようなことは言っていません」

 金本は2戦連続で先発出場を見合わせ、最後で得た出場機会だった。和田監督も心中を察した。「それだけ気持ちが入っていたんだろう。(先発ではなく)1打席で行っているわけだから」。次戦へ切り替えるしかない。

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2012年5月29日のニュース