巨人7連勝!4勝目の沢村は反省…打席で右太腿裏つった

[ 2012年5月21日 06:00 ]

<巨・ソ>気迫の投球で4勝目を挙げた巨人・沢村

交流戦 巨人5-1ソフトバンク

(5月20日 東京D)
 巨人・沢村拓一投手(24)が20日、ソフトバンク戦に先発し、6回まで無安打無得点の好投。右太腿裏をつるアクシデントで7回に1点を失い、連続イニング無失点は33回2/3で止まったが、自身3連勝で4勝目を挙げた。これでチームは3分けを挟んで破竹の7連勝。4戦全勝で交流戦単独首位に立つと同時に、リーグでも2位に浮上。22日には東京スカイツリー(634メートル、墨田区)が正式開業するが、東京ドームを本拠とする巨人も天をも貫く勢いだ。

 求道者の風情を漂わす沢村らしい。お立ち台では笑顔で「最高です」と声を張り上げファンを沸かせたが、ひとたびグラウンドを後にすると「納得のいく球がいかないと悔しい。脚がつったといっても、打たれたのは情けない話」とまるで敗者のような弁を並べた。

 6回まで無安打。打っても4回2死満塁で今季18打席目で初安打となる2点適時二塁打を放ち、大記録もうっすらと見え始めたが、直後の打席で右太腿裏がつるアクシデントが襲った。それでも7回のマウンドに向かった。先頭の金子に中前打を許すと、2死一、二塁のピンチを迎える。そして小久保に左前適時打を浴び、連続無失点は33回2/3で途絶えた。ここで大事を取って、87球で降板した。

 「(連続イニング無失点は)あまり興味ないですね。勝てればいいなと思っていました」

 ただ、今季は「制圧」という言葉で相手打線を牛耳ることを目標に掲げる右腕にとっては、決して満足のいく投球ではなかった。「いつもより先頭を出さない、四球を出さないことに集中した結果、何となく抑えられた」と振り返ったように、最速147キロで三振も5つ。「最近落ちないんです」と話していたフォークも3球しか投げなかった。直球とスライダー、目先を変えるカーブだけで攻め、打たせて取った。それが6回まで66球という少ない球数にもつながった。

 18日のブルペン投球では、川口投手総合コーチや秦バッテリーコーチの助言を受けながらチェンジアップやカットボールを試した。「新球とかではないです」。まだまだ遊び程度とはいえ、その向上心は衰えを知らない。だからこそ、「(脚がつったのは)筋力不足だと思う。あすから筋力トレーニングをガンガンやりたい」とさらなる奮起を口にした。

 チームを昨年8月以来の7連勝に導き、交流戦単独首位に押し上げた。「交流戦優勝に向かって一丸となって頑張りたい」と沢村。スコアボードのゼロはまた次戦から並べていけばいい。

 ≪今季被本塁打はまだ1本≫沢村(巨)が6回2/3を1失点で今季4勝目。ただし7回に1点を失い4月21日ヤクルト戦の2回から続けていた連続イニング無失点は33回2/3でストップした。連続イニング無失点のプロ野球記録は58年金田(国鉄)の64回1/3だが、巨人で33回2/3以上続けたのは66年堀内恒の44回以来46年ぶり延べ12人目。(球団記録は43年藤本英の62回)。また今季の沢村は許した本塁打が3月31日ヤクルト戦で6回田中に打たれた1本だけ。目下52回2/3、打者203人連続0を継続中だ。昨季は200回を投げ被本塁打14本(9イニング換算0・63本)だったのが、今季は9イニング換算で0・16本と減らしている。

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