内海 天敵ソフトB斬りで11球団制圧!G今季初6連勝

[ 2012年5月20日 06:00 ]

<巨・ソ>6連勝に導いた巨人・内海(左から4人目)は原監督(同2人目)とナインを迎える

交流戦 巨人2-0ソフトバンク

(5月19日 東京D)
 交流戦男が11球団完全制覇だ。巨人の内海哲也投手(30)が、19日のソフトバンク戦で8回2安打無失点で3勝目を挙げた。同カード8度目の登板で初勝利。これで所属球団を除くセ・パ全11球団から白星を挙げた。自身の交流戦の連勝も球団最多となる6連勝。エースにけん引されたチームはソフトバンク戦の連敗を6でストップ。今季初の6連勝で貯金も3。この勢いは本物だ。

 やっと心から笑える快投だった。ソフトバンクの摂津とのエース対決に勝ち、同カード初勝利。11球団を制覇した内海はお立ち台で胸を張った。

 「うれしいです。粘り強く投げられた」

 こん身の117球。ズラリと並ぶ右の強打者の胸元をえぐった。唯一のピンチを迎えた5回が真骨頂だった。先頭ペーニャに右翼線二塁打。「インコースに投げないと抑えきれない」。松田をスライダーで空振り三振。小久保は三ゴロ。ともに直前の内角直球で腰を引かせた。多村にも初球から2球連続の内角直球で意識付け。最後は外角へのチェンジアップで三ゴロに仕留めた。

 2勝目を挙げた4月29日の阪神戦(東京ドーム)でツーシームを解禁。シュート気味に沈む新球は打者を翻弄(ほんろう)したが、新たな悩みも生まれた。「ツーシームを投げ始めてから右の内角がシュート回転していた」。シュート回転をかけやすくするために、自然と体が開いていた。

 そこで構えたときに体全体で一塁方向を見ることで矯正。軸足にしっかりと体重を乗せることも心掛けた。「きょうはインコースを突けた」。理想のフォームとなり、心の余裕も生まれた。4回2死から内川の初球に89キロの超スローチェンジアップ。7回2死でも松田の2球目に83キロを投じ、打者の意表を突いた。女房役の阿部は「全部の球種で勝負できた。全部、意味のある球だったと思う」と絶賛した。

 内海は完封こそ逃したが、8回をわずか2安打。球団最多の交流戦6連勝だ。チームも6連敗中だった天敵から2年ぶりの白星。「5割」と位置づける貯金3まで到達した原監督は「尻上がりに良くなった」と交流戦男の力投を称えた。昨季は18勝で最多勝に輝いた。今季はまだ3勝目だが、巨人のエースの本領発揮はこれからだ。

 ▼巨人・川口投手総合コーチ 内海は去年の良いころの切れに戻ってきている。頼もしかった。

 ≪交流戦開幕3連勝は球団初≫内海(巨)が8回を無失点で今季3勝目。ソフトバンク戦は通算8試合目の登板で初勝利。これでパ6球団全てから白星を挙げたことになる。また昨季5月21日の日本ハム戦からは交流戦6連勝。交流戦の最多連勝は10、11年和田(ソ)の9連勝だが、巨人では高橋尚、山口の5連勝(山口は継続中)を抜き最多になった。チームは交流戦開幕から3連勝。パでは07年日本ハム12連勝、11年ソフトバンク10連勝と初戦からの大型連勝があるがセで開幕3連勝以上は、10年中日4連勝、06年ヤクルト、11年中日各3連勝に次ぐ延べ4チーム目。巨人では初めてだ。

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2012年5月20日のニュース