角中4戦連続V打!パ44年ぶり最下位から最速貯金10

[ 2012年5月20日 06:00 ]

<D・ロ>4回2死二塁、福浦のタイムリーで生還したロッテ・角中(中央)は成瀬(左)らに迎えられる

交流戦 ロッテ4-2DeNA

(5月19日 横浜)
 また打った。また角中だ。ロッテの角中が4回2死三塁から高崎の内角146キロ直球をはじき返した。右翼線を破る先制二塁打。ラッキーボーイのバットがまるでタクトのような輝きを見せると、打線がつながった。この回5安打で3点。09年以来3年ぶりの6連勝を決め、試合後、西村監督がうなった。

 「最初はまた角中から始まった。よく期待に応えてくれている」

 驚異の勝負強さだ。得点圏打率・478。最近4勝は全て決勝打を放ち「去年はチャンスで気負っていた。今は自分の打撃ができる」と集中力を研ぎ澄ませている。春季キャンプでは外野の定位置を争う清田、伊志嶺らと居残り特打の日々。その練習量が自信の裏付けとなり、打席で泰然自若として構えることができる。

 4月24日の日本ハム戦(東京ドーム)で右手親指を負傷。今でも痛みを抱えて出場している。プロ6年目の24歳は「試合に入ったら関係ないので」と定位置確保へ必死だ。9日の日本ハム戦(QVCマリン)が雨天5回コールドになると、プロレスラー風のマスクをかぶって登場。雨中のダイヤモンドを1周してスタンドを沸かせた。それから大ブレーク中で「(運気が上がったところが)ちょっとあるかもしれません」と笑った。

 チームは今季最多貯金10。前年最下位球団が12球団一番乗りで貯金10に到達するのは、パ・リーグでは68年の近鉄以来リーグ44年ぶりの快挙だ。「欲を言えば、今年は猛打賞がないのであと1、2本打ちたかった」。欲が出てきた謎のマスクマン、いや、好調ロッテを支える角中だった。

 ≪失速にご注意≫昨季6位のロッテが22勝12敗3分けで貯金10に到達。前年最下位チームの両リーグ貯金10一番乗りは64年阪急、68年近鉄、81年中日に次ぎ4チーム目の快進撃になった。なお、過去3球団の最終順位は阪急2位、近鉄4位、中日5位と失速。ロッテは勢いを持続できるか。チームはこの日で1分けを挟み6連勝となったが、最近4勝は角中が決勝打。チーム4連勝中に4連続勝利打点は今季3、4月の森野(中)がいるが、ロッテでは勝利打点が制定された81年以降初の快記録になった。

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2012年5月20日のニュース