男気満点の続投 ダル雷雨中断に負けず責任果たした

[ 2012年5月13日 06:00 ]

<レンジャーズ・エンゼルス>エンゼルスに勝利し、ナポリ(右)と抱き合って喜ぶレンジャーズのダルビッシュ

ア・リーグ レンジャーズ10-3エンゼルス

(5月11日 アーリントン)
 雷雨にも負けず、プホルスにも勝った。レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が11日(日本時間12日)、エンゼルス戦で5回1/3を3安打3失点。ハーラートップタイの5勝目を挙げた。雷雨による1時間56分の中断があったが続投を志願。集中力を切らさず先発としての責任を果たすとともに、主砲アルバート・プホルス内野手(32)を3打数無安打と完璧に封じ込めた。

 全てを出し尽くした。2時間近い中断を挟み、必死に腕を振り続けた93球。日付が変わった午前0時20分、会見場に現れたダルビッシュの表情は、明らかに疲れていた。

 「(中断で)2時間空いているし、上出来だなと思う。1人でも多くアウトを取ろうと、それだけを考えていた」

 初回のレ軍の攻撃中、1死満塁で突如降りだした豪雨。雷鳴もとどろき、ファンから悲鳴も上がった。そんな中でも決して気持ちは切らさない。ベンチ裏の打撃ケージで15分おきにキャッチボールを行い、登板同様のリズムを保った。再開が決まるとブルペンで再度肩をつくった。中断間の投球数も含めれば計200球前後。点差がついてからは球速を落とし、ボールを動かして対応した。

 「僕はいつでも、何時になってもいくつもりだった」。男気満点の続投志願だった。大リーグでは中断が長時間に及んだ場合、コンディションに配慮して投手を交代させるケースがほとんど。実際、エ軍先発C・ウィルソンは即降板した。しかし、ダルビッシュの思いは違った。「きのうもダブルヘッダーをやって、遅くにみんなが(移動して)帰ってきた」。自身は10日に遠征先のボルティモアを離れ、先に本拠地に戻っていた。その10日のダブルヘッダーでは、2試合で計6投手が登板。ブルペン陣の疲労も考え、行けるところまで投げ抜く覚悟を決めた。ロン・ワシントン監督は「続投は彼の決断。ユウは自分が一番フレッシュな状態だと分かっていた。その心意気が好きだ」と感謝感激だった。

 日米100人以上の報道陣が集結した、同地区ライバルの今季初対決。「ライバル関係というのはあまり僕は分かっていない。でも、球場は凄い盛り上がった」。大歓声の中で主砲プホルスの打席ではギアを上げた。初回に内角ツーシームでバットをへし折って三邪飛。内、外と揺さぶって無安打に封じた。「内外角をつけたか?」の問いに「今、言われたそのままだと思います」。不振のプホルスに復調のきっかけすら与えなかった。

 長時間の中断にも、主砲にも勝ってつかんだ5勝目はリーグトップタイ。日本男児の心意気でつかんだ1勝だった。

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