ロッテ・工藤“間一髪”…風で300キロのゲージ倒れる

[ 2012年5月11日 06:00 ]

突風が吹き、打撃ゲージが倒れる

 10日に行われる予定だったロッテ―日本ハム戦(QVCマリン)は、関東各地を襲った暴風雨の影響もあり、天候不良のため中止となった。

 試合開始約4時間前の午後2時20分。ロッテの練習中に、突如つむじ風が発生。ベンチから「危ない!」と声が飛んだ直後、2つ並んだ打撃ケージの1つが浮き上がるように動き、そのまま倒れた。

 まさに間一髪。倒れるわずか1分前まで、ケージ内では工藤が打撃練習を行っていた。工藤は「ベンチに戻っているときに後ろで倒れた。打っているときから竜巻みたいなものが見えていた。あのまま打っていたら死んでいた」と言葉を失った。ケージの重さは約300キロ。一歩間違えば大惨事だった。

 この日の関東地方は気象庁から一時、竜巻注意報が出されるなど、各地で暴風雨が吹き荒れた。QVCマリンのスコアボードの風速表示は18メートル。東京管区気象台によれば千葉市周辺では最大瞬間風速22・9メートルを観測した。結局、アクシデントの30分後、午後2時50分に天候不良のため中止が決定。西村監督も「大変な騒ぎになっていたし、この天気では仕方ないですね」と納得の表情だった。

 ≪JR横浜駅では通路が冠水≫この日は、日本上空に強い寒気が流れ込み、東日本で大気の状態が不安定に。関東甲信地方を中心に落雷、突風、降ひょうが見られた。横浜市西区のJR横浜駅では、地下にある中央改札口付近に階段から雨水が流れ込み、改札口前の通路が深さ数センチにわたって一時冠水した。

 【QVCマリンでの珍事】

 ☆強風中止 95年4月23日のオリックス戦で、最大瞬間風速37・5メートルを記録して中止になった。97年5月8日のオリックス戦(同30.1メートル)、02年4月17日の西武戦(29.8メートル)も。

 ☆雪で中止 01年3月31日のオリックス戦。首都圏はすでに桜が満開だったが、強い寒気が流れ込み降雪に見舞われた。

 ☆濃霧コールド 05年10月22日、阪神との日本シリーズ第1戦。ロッテが10―1とリードを広げた7回裏1死、濃霧で視界不良となったため。

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